トレーニングによる疲労を素早くリセット!疲労回復効果を高める「クールダウン」のポイント

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トレーニングによる疲労を素早くリセット!疲労回復効果を高める「クールダウン」のポイント

トレーニングをした後、「カラダが重だるく感じる…」「疲れが抜けない…」という方、クールダウンを行っていますか?
クールダウンをしっかり行わないと、疲れが取れないばかりか、思わぬケガにつながってしまうことにも…。
そこで今回は、「クールダウンで疲労回復を促進させるためのポイント」をお伝えします。

「クールダウン」とは?

まずは「クールダウンとは何か」についてお伝えしておきましょう。

クールダウンとは、激しいトレーニングを行った後に、興奮状態の筋肉や心拍数などを正常な状態に戻すために行われる運動のことです。「クーリングダウン」とも呼ばれます。

それに対して、筋温や心拍数を上げるためにトレーニング前に行われる運動のことを「ウォーミングアップ(ウォームアップ)」と言います。

クールダウン
出典:byBirth

クールダウンを行うことで得られる主な効果

クールダウンを行うことで、

  1. 柔軟性の回復
  2. ケガの予防
  3. 疲労の回復

という3つの効果が期待できます。

1:柔軟性の回復

強度の高い筋トレを行うと、筋肉が短縮しやすく柔軟性の低下が起こりやすくなります。そこでクールダウンを行うことにより、筋肉の緊張を緩め、柔軟性を回復させることができます。

2:ケガの予防

運動中の思わぬケガは、柔軟性の低下が原因とも言われています。そのため柔軟性が回復することは、「ケガの予防」にもつなげることができると言えます。

3:疲労の回復

強度の高い、激しいトレーニングを行った後は、疲労物質が体内に蓄積します。そこでクールダウンを行うことによって、血流が促進されて、溜まった疲労物質を体外に排出することができるので、疲労回復効果も期待できます。

クールダウンの具体的な手順と疲労回復効果を高めるポイント

「トレーニングの疲れが抜けない…」「トレーニングをすると、カラダがだるくなる…」という場合、その理由としてクールダウンが不十分であることが考えられます。

そのまま放っておくと、日常生活に悪影響を及ぼすだけでなく、予期せぬケガを起こしてしまうことも考えられます。

そこでここでは、「クールダウンの具体的な手順と、疲労回復効果を高めるポイント」ついてお伝えしていきましょう。

クールダウンは2つのステップで行っていきます。

ステップ1:軽い「有酸素運動」を行う

まずウォーキングやジョギング、エアロバイクを漕ぐといった軽い有酸素運動を、10分間行います。

上がった心拍数を徐々に落としていきながら、血流を促進させることで、疲労物質を体外に排出させることができるようになります。

ここでのポイントは、ペースをいきなり下げるのではなく、徐々に下げていくようにすることです。

軽い「有酸素運動」を行う
出典:byBirth

ステップ2:「静的ストレッチ」を行う

軽い有酸素運動を行ったら、「静的ストレッチ」で全身の大きな筋肉を伸ばしていきましょう。

「静的ストレッチ」とは、その名の通り、静止した状態で筋肉を伸ばすストレッチのことです。

一つの部位につき30秒程度伸ばし続けるようにすることで、筋肉の緊張を緩め、柔軟性を高めることができると言われています。

また、筋肉が心地よく伸ばされていることが感じられる強度でストレッチを行うことがポイントです。そうすることで副交感神経が優位に働くようになり、リラックス効果がもたらされるようになるからです。

クールダウンで行っておきたい「7つの筋肉」への静的ストレッチ

ではここで、「クールダウンで行っておきたい7つの大きな筋肉への静的ストレッチ」をご紹介しておきましょう。

(1)大殿筋への静的ストレッチ

大殿筋への静的ストレッチ
出典:byBirth
  1. マットに仰向けになって脚で「4の字」を作り、下になっている膝を立てます。
  2. 立てた膝の裏側に両手を回して、脚を胸に引き付けることで、お尻の筋肉である「大殿筋」がストレッチされます。余裕があれば、膝の裏側に回していた両手を膝下に回してみましょう。

(2)ハムストリングスへの静的ストレッチ

ハムストリングスへの静的ストレッチ
出典:byBirth
  1. 同じく仰向けの体勢から両膝を立て、一方の脚を真上に上げます。
  2. 腿裏に両手を回して太ももを胸に向かって引き付けて、更に膝を伸ばすことで太もも裏側の筋肉である「ハムストリングス」がストレッチされます。もし余裕があれば、立てているもう一方の膝を伸ばしてみましょう。

(3)下腿三頭筋への静的ストレッチ

下腿三頭筋への静的ストレッチ
出典:byBirth
  1. やはり仰向けの体勢から両膝を立てて、片脚を上げます。
  2. そのつま先にタオルを引っ掛けて手前に引きつけることで足首を曲げることができ、ふくらはぎの筋肉である「下腿三頭筋」がストレッチされます。

膝はムリに伸ばさないようにします。膝を完全に伸ばし切ろうとすると、太もも裏側から下腿部後面にかけて走行している「坐骨神経」が伸ばされてしまう危険性があるからです。

(4)大腿四頭筋への静的ストレッチ

大腿四頭筋への静的ストレッチ
出典:byBirth
  1. 横向きの体勢になって下になっている腕で「腕まくら」を作り、上になっている脚の膝を曲げてもう一方の手でつま先を持ちます。
  2. 股関節(太もも付け根)前面を伸ばしたまま、かかとをお尻に近づけることで、太もも表側の筋肉である「大腿四頭筋」がストレッチされます。脚の方向に目線を向けるようにすると、骨盤が後傾しやすくなり、大腿四頭筋へのストレッチ効果を高めることができます。

(5)広背筋への静的ストレッチ

広背筋への静的ストレッチ
出典:byBirth
  1. 四つん這いの体勢から両手を前に伸ばし、同時にお尻を後ろに引いていきます。
  2. 写真のように親指側を天井に向けるようにすることで、肩への負担を軽減させることができます。そこから目線をお腹に向けることで、背中の筋肉である「広背筋」がストレッチされます。ストレッチ強度を高めたい場合は、両腕の間隔を狭くします。

(6)三角筋への静的ストレッチ

三角筋への静的ストレッチ
出典:byBirth
  1. 一方の腕を胸の高さまで上げて、もう一方の腕で肘の上部を捉えます。
  2. そのまま捉えた腕を胸の方向に引き付けることで、肩の筋肉である「三角筋」がストレッチされます。

写真のように手の甲を正面に向けてストレッチを行うと三角筋全体がストレッチされ、小指側を正面に向けるようにすると、三角筋後部線維に特化したストレッチとなります。

(7)大胸筋への静的ストレッチ

大胸筋への静的ストレッチ
出典:byBirth
  1. 肘を肩の高さまで上げて、肘の内側を壁や柱などに引っ掛けます。ストレッチする側の足を一歩前に踏み出します。
  2. 壁や柱に引っ掛けた肘の内側を支点にして、カラダを反対側へ回旋させることで胸の筋肉である「大胸筋」がストレッチされます。この時、顔もカラダと同じ方向に向けるようにしましょう。

早速「クールダウンによる疲労回復効果」を実感してみましょう!

クールダウンによる疲労回復効果
出典:byBirth

今回は、トレーニングによる疲労を素早く取り除くために、クールダウンで疲労回復効果を高めるポイントについてお伝えしてきました。

ポイントをまとめておきましょう。

  • 有酸素運動は、徐々にペースを下げていくようにすること
  • 静的ストレッチは全身の大きな筋肉に対して行い、筋肉が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で30秒程度伸ばし続けるようにすること

早速この2つのポイントを踏まえた上でクールダウンを行い、疲労回復効果を実感してみてください!

トレーニングによる疲労を素早くリセット!疲労回復効果を高める「クールダウン」のポイント

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町田晋一

町田晋一パーソナルトレーナー

お腹痩せトレーナー。 1972年埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。 東京都渋谷区・新宿区のパーソナルジムで、ぽっこりお腹に悩む女性のお腹痩せ成功をサポートしている。食事制限をしない、無理なくお腹瘦せできる独自のメソッドを提唱。 これまでぽっこりお腹に悩んでいた女性の腹囲を、2ヶ月で平均−5.6㎝のお腹痩せ成功に導く。 パーソナルトレーニング指導歴23年。

https://ameblo.jp/machi-log0812/