「白米=太る」は間違い?老化を防ぐ白米の食べ方
炭水化物、特に白米は食べると太りやすい、というイメージを持っている人が多いかと思います。もちろん食べ過ぎはNGですが、工夫次第でヘルシーに、罪悪感なく白米をいただくことができます。
白米に足りない栄養素を補うこともできるので、ぜひ参考にしてください。
- 2021-08-16
- naomiimai
炭水化物=太りやすいって本当?その理由とは
食べ物を食べると血糖値が上がりますが、正常の血糖値に戻すためにインスリンというホルモンが分泌されます。インスリンには脂肪を体にためる働きがあるため、過剰に分泌されると太る原因になってしまいます。
食べ物の中でも、血糖値を上げやすいのは炭水化物なので、炭水化物を必要以上に食べ過ぎると太りやすい、ということになります。
また、糖質を摂りすぎると、体内でたんぱく質と結びついて、細胞を老化させることが分かっています(糖化)。糖化は肌のしわ、くすみ、しわなどとして現れるため、美容面においても注意したいところ。
近年は、特に女性において、炭水化物の量を極端に減らしている人も多く、炭水化物は悪者のイメージがありますが、糖質は脳の唯一のエネルギー源です。食べ方を工夫するだけでも太りにくくなり、罪悪感も少なく、ヘルシーにいただけますよ。
今回は、炭水化物の中でも特に日本人が食べる機会が多い“白米”について、ヘルシーに老化を防ぐ食べ方をご紹介します。
白米の太りやすい&老化を予防できる食べ方
1. スーパーフードを混ぜる
キヌアやヘンプシードなどのスーパーフードを白米に混ぜると、カサ増しすることができ、満足感を得ることができます。
キヌアは白米の約2倍のたんぱく質を含み、水溶性食物繊維・不溶性食物繊維ともに含まれています。白米だけを食べると血糖値が上がりやすいですが、食物繊維やたんぱく質が多いため、急激な血糖値上昇を抑えてくれます。鉄分も豊富なので、貧血予防にも効果的ですね。
お米3合に対してキヌアは大さじ1~2を炊飯器にセットして、水は大さじ1~2ほど多めに入れて、普通炊飯モードで炊いてください。
ヘンプシードは、たんぱく質、オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸、鉄、亜鉛などの栄養素を含んでいます。中でも、オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸は、健康と美容に良いバランスで含まれているといわれています。
体内で作ることができない脂肪酸で、血液をサラサラにする効果などがあるため、新陳代謝UPや冷え対策にも効果的な栄養素です。
加熱に弱い性質があるため、炊いたご飯にお好みの量を混ぜていただきましょう。塩おにぎりや、大葉入りおにぎりにアレンジしても、美味しくいただけますよ。
2. しらたきを混ぜる
しらたきも、白米をカサ増しするのに便利な食材です。糖質はほぼ含まれておらず、食物繊維のグルコマンナンも豊富です。グルコマンナンは、血糖値が上がるのを抑える働きや、便秘予防に効果的な栄養素です。
しらたきはサッと熱湯で茹で、一口サイズにカットし、米と一緒に普通炊飯で炊くだけでOK。米2合に対して、しらたきは1袋使用します。水は、通常に加えたあと、大さじ2程度、取り除いてください。
しらたきはクセがないですし、グルコマンナンも摂取できるので一石二鳥ですよ。
3. おからを混ぜる
おからは、材料費もお財布に優しい食材ですし、食物繊維が豊富。原料の大豆にはたんぱく質やイソフラボンが含まれているため、白米だけでは補いきれない栄養素を摂取することができます。
特にたんぱく質は、筋肉量UPや美肌・美髪づくりに欠かせない栄養素なので、たんぱく質を“ちょい足し”したい人にもおすすめですよ。
生おから50gを耐熱皿に広げ、ラップをかけずに電子レンジで加熱(600W、30秒)します。温かいご飯150gに混ぜたら完成です。
さらに簡単におから入りご飯を作るには、おからパウダーを使用しても良いですね。
4. もち麦を混ぜる
もち麦には、水溶性食物繊維のβグルカンが含まれています。腸の中の水分を吸って便をカサ増しして、便通を良くしてくれます。
また、血糖値の急上昇を防ぐ働きや、コレステロールを体の外に出す働きもあるため、健康のためにも積極的に摂りたい食材です。白米にはあまり含まれていない、マグネシウムやカルシウムなども含まれるため、混ぜることでさまざまな栄養素を補給できますよ。
お米1合に対して、もち麦50gを入れます。お米1合分の水に対して水100mlを加え、少し混ぜてから炊いてください。1.5合分のもち麦入りご飯が出来上がります。
5. 混ぜご飯にする
炊き込みご飯や、炊いたご飯に食材を混ぜるご飯は、白米を食べるよりも太りそうなイメージがありますが、実はヘルシーにいただけます。お米以外の具材があることで、その分お米の量が減りますし、炭水化物以外の具材があることで、血糖値の上昇を抑えることができるからです。
また、白米だけを食べるよりも満腹感を得やすい点も、メリットの一つといえます。
「鶏肉とひじきの炊き込みご飯」や「ごぼうとサバ缶の炊き込みご飯」、「枝豆とたらこの混ぜご飯」など、食物繊維とたんぱく質を意識した混ぜご飯がおすすめです。食物繊維で血糖値の急上昇を抑えて、ダイエットや美肌・美髪づくりに必要なたんぱく質を補いましょう。
いかがでしたでしょうか?
体型維持のために炭水化物を控えておられる方も、工夫次第で白米を美味しくいただけます。また、白米では補いきれない栄養素も摂取できるので、一石二鳥ですよ。
罪悪感も少なく食べられるので、より美味しくいただけますね。ぜひ、参考にしてみてくださいね。
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元病院勤務の管理栄養士。栄養指導、チーム医療、献立作成、学会発表など管理栄養士業務を経験。妊娠を機に退職、現在はフリーランスで1児の母。 糖尿病療養指導士、サプリメント管理士の資格有り。 根拠のある「内面からの美容」の情報をお届けいたします。