「スクワットをすると腰が痛くなる」という場合に行っておきたい3つのセルフコンディショニング法

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「スクワットをすると腰が痛くなる」という場合に行っておきたい3つのセルフコンディショニング法

下半身のエクササイズにとどまらず、ダイエットにも有効なエクササイズである「スクワット」。しかし、「スクワットをすると腰が痛くなる…」という声も。
そこで今回は、スクワットをする際、腰が痛くならないようにするために行っておきたいセルフコンディショニング法をご紹介したいと思います。

なぜ「スクワット」をすると腰が痛くなるのか?

そもそもなぜスクワットをすると腰が痛くなるのでしょうか?その主な理由として、骨盤が後傾して腰が丸まっていることが考えられます。

普段、座っている機会が多いと、どうしても背中を丸めてしまいがちになり、骨盤も後傾した状態になりやすくなると言えます。

骨盤が後傾したままで上体を下に下ろしていくと、下の写真のように骨盤はますます後ろに傾いていき、腰部も丸まった状態になってしまいます。

骨盤が後傾
出典:byBirth

すると腰椎前方部分への負担が大きくなってしまい、腰痛を引き起こしやすくなります。

腰椎前方部分には椎間板が存在するので、腰椎前方部分に慢性的にストレスが加わり続けてしまうと「腰椎椎間板ヘルニア」を起こす可能性も十分考えられます。辛い腰の痛みに苦しむ前に、今すぐ対処しておきましょう!

辛い腰の痛み
出典:byBirth

後傾した骨盤を改善する「3つのセルフコンディショニング法」

スクワットをすると腰が痛くなるのは、後傾した骨盤が原因として考えられます。そのためスクワットで腰が痛くならないようにするには、後傾した骨盤をニュートラルな状態に改善させておく必要があります。

それでは、「後傾した骨盤」を改善するにはどうしたらよいのでしょうか。

背骨に沿って走行している背筋である「脊柱起立筋」の筋力が低下すると、脊柱(背骨)を真っ直ぐに保てなくなるだけでなく、骨盤もニュートラルな状態を保てなくなってしまいます。また、お尻の筋肉である「大殿筋」の緊張も強くなります。その結果、骨盤が後傾した状態になります。

そのため、後傾した骨盤を改善するセルフコンディショニング法として、脊柱起立筋の筋力強化と、大殿筋の過度な緊張を静的ストレッチで緩めていくことが必要となります。

しかし、これだけではまだ不十分と言えます。

脊柱起立筋を強化するには、骨盤を前傾方向へ動かす必要があります。そこで大殿筋への静的ストレッチで骨盤前傾制限を解除した後、骨盤前傾方向への動きを高める動的ストレッチも行うようにします。

また、スクワットは、骨盤を軽く前傾させた状態のまま股関節を曲げる動作を繰り返すエクササイズです。そのため骨盤を前傾させたままで、股関節屈曲動作を繰り返す動的ストレッチも行っていきます。

(1)大殿筋への静的ストレッチ

大殿筋への静的ストレッチ
出典:byBirth
  1. 仰向けの体勢から脚で「4の字」を作り、下になっている脚の膝を立てます。
  2. 上の写真のように、立てた膝の裏側に両手を回し、脚を胸に向かって引き付けることで、お尻の筋肉がストレッチされます。

左右それぞれ、お尻の筋肉が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で、20~30秒間伸ばし続けるようにしましょう。もし余裕があれば、膝裏に回していた両手を、膝下に回してみましょう。

ポイント

膝頭に乗せた足首をやや外側(わきの下の方向)にスライドさせた上で、胸に向かって引き付けるようにすると、よりしっかりと大殿筋をストレッチさせることができます。

注意すべき点

ストレッチ中は、呼吸が止まらないように注意しましょう。

反動や弾みをつけず、心地よい伸び感があるところで静止するようにします。

(2)骨盤前傾方向への動きを高める動的ストレッチ

骨盤前傾方向への動きを高める動的ストレッチ
出典:byBirth

四つん這いの体勢になり、腰を丸めたところ(写真上)から腰を反らす動作(写真下)を10回繰り返していきます。

動作はゆっくりと、丁寧に行うようにしましょう。腰を反らす動作を少しずつ大きくしていくことで、無理なく可動域を広げることができます。

ストレッチ中、頭は動かさないようにしましょう。目線は床に向けたままで行うようにします。

(3)骨盤を前傾させたままで股関節屈曲動作を高める動的ストレッチ

骨盤を前傾させたままで股関節屈曲動作を高める動的ストレッチ
出典:byBirth

四つん這いで腰を反らせた体勢を作り(写真上)、腰を反らせたままお尻をかかとの上まで移動させる(写真下)ことで股関節を曲げる動作を10回繰り返します。

やはり動作はゆっくりと、丁寧に行うようにします。動作中、腰が丸くならないように注意しましょう。

「お尻をかかとの上まで移動させると、どうしても腰が丸くなってしまう…」という場合は、腰が丸くならない程度のところまでお尻を移動させるようにしてみましょう。

骨盤を前傾させたまま股関節を曲げる動作を繰り返すので、このストレッチを行うことで股関節屈曲動作を高めると同時に、脊柱起立筋を強化することもできると言えます。

背中をまっすぐにしたままスクワットを行うコツ

スクワット
出典:byBirth

3つのセルフコンディショニング法を終えたら、改めてスクワットを行ってみましょう。

すると骨盤前傾位をキープさせたままスクワット動作を行うことができるようになるので、腰への負担を少なくすることができるようになるハズです!

もう一つ、背中をまっすぐにした状態でスクワットを行うコツがあります。それは胸を張ることです。肩甲骨を内側に引き寄せて、胸を前に突き出すようにします。たったこれだけで背中をまっすぐにすることができ、腰への負担を軽減させることができます。

是非お試しください!

「スクワットをすると腰が痛くなる」という場合に行っておきたい3つのセルフコンディショニング法

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町田晋一

町田晋一パーソナルトレーナー

お腹痩せトレーナー。 1972年埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。 東京都渋谷区・新宿区のパーソナルジムで、ぽっこりお腹に悩む女性のお腹痩せ成功をサポートしている。食事制限をしない、無理なくお腹瘦せできる独自のメソッドを提唱。 これまでぽっこりお腹に悩んでいた女性の腹囲を、2ヶ月で平均−5.6㎝のお腹痩せ成功に導く。 パーソナルトレーニング指導歴23年。

https://ameblo.jp/machi-log0812/