話題の成長因子・EGFの基本ポイント
最近目にする機会が増えた成長因子やEGFという言葉ですが、一体どういう物なのでしょうか?
何となく美容に良さそうだなという印象はあるもののよく分からないという方も多いと思います。
今回は美容成分として話題の成長因子について、分かりやすく解説いたします。
人成長ホルモンと成長因子
人成長ホルモンとは、その名の通り、人間の成長に欠かす事のできないホルモンです。
脳から分泌され、各器官に直接的または間接的に作用して、主に小児から大人になるための骨や筋肉の成長を促進する働きがあり、分泌に過不足が生じると低身長症や巨人症を引き起こしますこともあります。
人成長ホルモンの働きはこれだけに留まらず、別名「若返りホルモン」と言われるように皮膚の再生や様々な代謝を促進、活性化する作用を持っています。
人の細胞を若く保つために必要なこのホルモンは、思春期をピークに分泌量が増加すると、その後加齢とともに減少の一途を辿ります。
シワやたるみなどの皮膚の老化現象を抑制し、ハリのあるみずみずしいお肌に保つためには、この人成長ホルモンを活性化させる事がキーポイントになるのです。
一方、人成長ホルモンを活性化させる物質として1962年にコーエン博士によって発見されたタンパク質が成長因子です。
成長因子を作用させる事で、細胞の修復や再生を促進し、機能を正常化させる事ができます。
成長因子の主な種類
人成長ホルモンの活性化に寄与する成長因子ですが、人間の体の中には、様々な種類の成長因子が存在している事が報告されています。
「EGF」「FGF」「TGF」「IGF」の4つの成長因子は特に美容分野で活躍する種類として注目されています。
EGFは、皮膚表面の細胞を活性化させるのに必要な成長因子です。
肌細胞に作用させる事で、皮膚表面を正常化させ、シワやシミ、たるみなどを改善する働きがあります。
FGFは、肌の土台である真皮の活性化に寄与する成長因子です。
真皮に存在する線維芽細胞を活性化させる事で、ハリや弾力の元になるコラーゲン繊維やヒアルロン酸などの合成を促進します。
TGFもFGFと同様に、線維芽細胞に働きかけ、真皮のコラーゲンの層を強化したり、肌の水分量を適切に維持する事で、潤いやハリ、たるみを解消する効果を持っています。
IGFは、傷ついたり壊れたりした肌細胞の修復と再生を促し、肌を若々しい状態に保つ働きがあります。
以上のような成長因子を効果的に利用する事で、ハリやたるみ、シワなどの皮膚の老化を改善・予防し、年齢に負けない健康的なお肌を維持する事ができるのです。