
「ぽっこりお腹」と「肩こり」、2つの悩みを一気に解消できるストレッチ5選
多くの女性を悩ます「ぽっこりお腹」と「肩こり」。その2つの悩みを、ストレッチで一気に解消させませんか?
ということで今回は、「ぽっこりお腹と肩こりに効くストレッチ」を5つご紹介します。
- 2023-04-29
- 町田晋一
「ぽっこりお腹」と「肩こり」を引き起こす原因とは?
ぽっこりお腹と肩こりに効くストレッチをお伝えする前に、それらを引き起こす原因について触れておきたいと思います。
ぽっこりお腹と肩こりをもたらす原因として考えられるのが、「猫背」です。
猫背になると、胸郭(心臓や肺を取り囲んでいるカゴ状の組織)が落ち込み、腹筋が緩んだ状態になります。その結果、お腹周りに脂肪がつきやすくなったり、骨盤が開きっぱなしになったりして、ぽっこりお腹につながると考えられます。
また、猫背の姿勢は頭の位置が前にずれた状態になります。そうなると、頭の重さは倍以上にまで膨れ上がり、その頭を首周りの筋肉が支え続けることになります。
すると首周りの筋肉が緊張しっぱなしとなって血行不良に陥り、酸素や栄養素が行き届かなくなり老廃物が蓄積してしまった結果、肩こりが生じると言われています。
このようなことから、ぽっこりお腹と肩こりは、猫背によってもたらされていると考えられます。

猫背をリセットして「ぽっこりお腹」と「肩こり」を解消に導くストレッチ5選
ぽっこりお腹と肩こりの解消につなげるには、猫背の姿勢をリセットさせる必要があります。
では、どのようにしてリセットさせたらよいのでしょうか?
猫背という姿勢は、肩甲骨が外に開いて上背部が丸まった状態です。そうなると、肩甲骨内側の筋肉である「肩甲骨内転筋群」と、背骨上部を支える筋肉である「脊柱起立筋上部」の筋力が低下します。
同時に、背骨上部である「胸椎」が丸くなって、胸の筋肉である「大胸筋」と「小胸筋」、そして背中の筋肉である「広背筋」の緊張が強くなります。
そのため猫背をリセットしてぽっこりお腹と肩こりを解消に導くには、以下の5つのストレッチを行うようにします。
- 胸椎伸展ストレッチ
- 胸椎回旋ストレッチ
- 大胸筋及び小胸筋へのストレッチ
- 大胸筋上部及び三角筋前面へのストレッチ
- 広背筋へのストレッチ
ストレッチを行うにあたり、ご用意していただきたいものは、テニスボール1個だけです!ヨガマットがある方は、ヨガマットもご用意ください。
ストレッチを行う際は、周りに障害物などがないことを確認した上で行うようにしましょう。
では、1つずつ詳しくご紹介していきましょう!
(1)胸椎伸展ストレッチ

- テニスボールを左右の肩甲骨の間にセットし、両膝を立てて仰向けになります。両腕はカラダの横に構え、手のひらを天井に向けます(写真1)。
- 息を大きく吸いながら、両腕を大きく開くようにして頭上に向けて上げていき(写真2)、息を吐きながら両腕を閉じるようにして元の位置まで下ろしていくという動作を3回繰り返すだけです!
そうすることで、丸まった胸椎を伸ばすことができます。
ストレッチ前後で床に仰向けに寝てみると、背中と床の密着具合の違いが実感できますよ!
効果を高めるポイント
両腕はゆっくりと、少しずつ大きく動かしていくようにすることが、ストレッチ効果を高めるポイントです。
(2)胸椎回旋ストレッチ

- 四つん這いの体勢から、片手を頭の後ろに添えて、もう一方の手は胸の真下に位置させます(写真1)。
- 扉が開くようなイメージで、胸椎を軸に片側の胸を大きく開いて(写真2)閉じるという動作を、左右それぞれ10回繰り返します。
胸椎回旋動作に左右差があれば、動きが小さい方をもう1セットだけ行うようにします。
効果を高めるポイント
可動域を広げるために、ゆっくりと、少しずつ大きく動かしていくようにします。
ストレッチ中は、骨盤を動かさないようにします。
(3)大胸筋及び小胸筋へのストレッチ

- 肘を肩の高さまで上げて腕を曲げて、肘の内側を壁に当てます。
- ストレッチをする側の足を一歩前に踏み出し、壁に当てた肘の内側を支点にカラダを反対側へ回旋させることで、大胸筋と小胸筋がストレッチされます。
左右それぞれ、胸の筋肉が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で、30秒間伸ばし続けるようにします。
効果を高めるポイント
大胸筋と小胸筋をしっかりストレッチするには、肘を肩の高さまで上げて、壁から離さないようにします。
胸をしっかり張るようにすることが、大胸筋と小胸筋へのストレッチ効果を高めるコツです。
(4)大胸筋上部及び三角筋前面へのストレッチ

- 立った姿勢で両手を腰の後ろで組みます。
- そこから、斜め後方下へ向かって両腕を伸ばしながら、胸を斜め前方上方へ向けて突き出すようにします。
そうすることで、大胸筋の上部と肩の筋肉である「三角筋前面」がストレッチされます。
やはり筋肉が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で、30秒間伸ばし続けるようにします。
効果を高めるポイント
組んだ両手を少し上に引き上げるようにすると(写真赤矢印参照)、大胸筋上部と三角筋前面をよりストレッチさせることができます。
(5)広背筋へのストレッチ

- 四つん這いの体勢から、両手を肩のラインよりも前に位置させます。
- お尻をかかとの上まで移動させて目線をお腹に向け、両腕で頭を挟むように手の間隔を狭くすることで、広背筋がストレッチされます。
背中の筋肉が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で、30秒間伸ばし続けるようにします。
効果を高めるポイント
親指側を天井に向けるようにすると、肩への負担を軽減させながら背中の筋肉をより効果的にストレッチすることができます。
ストレッチで「ぽっこりお腹」と「肩こり」を効果的に解消させるには?
今回は、ぽっこりお腹と肩こりに悩まされている方に向けて、この2つの悩みを解消に導くストレッチを5つご紹介しました。
これらのストレッチをぽっこりお腹と肩こりの解消につなげるためには、出来れば毎日行うようにしましょう。ストレッチで柔軟性をアップさせるには、運動後もしくは入浴後などカラダが温まっているタイミングで行うのがベストです。
ストレッチを行った上で、肩甲骨内転筋群や脊柱起立筋上部を強化するエクササイズを行うようにすると、猫背改善により効果的です!
「猫背改善エクササイズ」については、【「ぽっこりお腹」と「二の腕のたるみ」が一気に解消できる方法とは?】で触れているので、是非こちらもご参照ください。
この記事を読んだ人におすすめ
お腹痩せトレーナー。 1972年埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。 東京都渋谷区・新宿区のパーソナルジムで、ぽっこりお腹に悩む女性のお腹痩せ成功をサポートしている。食事制限をしない、無理なくお腹瘦せできる独自のメソッドを提唱。 これまでぽっこりお腹に悩んでいた女性の腹囲を、2ヶ月で平均−5.6㎝のお腹痩せ成功に導く。 パーソナルトレーニング指導歴23年。