ダイエット&美容にも◎栄養士がすすめる、朝に摂るべき栄養素とは?
1日の始まりに食べる“朝食”。体内時計を整える働きや、体温を上げる働きなどさまざまな役割があります。
本記事では、朝食の中で特に摂取すると美容や健康に役立つ栄養素についてご紹介しています。ぜひ参考にしてくださいね!
- 2022-08-09
- naomiimai
朝食の必要性とは?
朝は身支度に時間がかかるため、朝食にかける時間が少ない人が多いかと思います。しかし、朝食を摂ることには、以下のような意義があります。
- 睡眠中のエネルギー補給
- 午前中の活動に必要なエネルギー補給
- 体内時計をリセット
- 体温を上げて、代謝を上げる
朝食を摂取することとあわせて、
- 朝日を浴びる
- 朝に体を動かす(ヨガやストレッチなど)
などの習慣も付けられると、さらに健康的に過ごせるかと思います。
それでは、朝食の中でも特に摂取するのがおすすめな栄養素について、ご紹介していきたいと思います。
朝に摂取するのがおすすめな栄養素とは?
タンパク質
肌や髪、筋肉の材料となるタンパク質は、美容や健康のために積極的に摂取したい栄養素の一つですよね。
早稲田大学の研究によると、朝食にタンパク質を摂取すると、筋肉の増加に役立つことが分かっています。基礎代謝量は、筋肉量に比例するため、痩せやすい体づくりのためには、朝にしっかりタンパク質を摂取しましょう。
ゆで卵や納豆、ヨーグルト、ちくわ、チーズ、サラダチキンなどのタンパク質食品は、時間のない朝でも手軽に食べることができるため、常備しておくと便利かと思います。
糖質
糖質というと、“太る”というイメージが強いかと思います。しかし、糖質は体のエネルギー源になる栄養素でもあります。特に朝食では、日中のエネルギー補給のために、意識して摂取するのがおすすめです。
糖質にもいくつか種類があるため、なるべく“太りにくい糖質”を選ぶと良いかと思います。
糖質は、大きく分けると“単純糖質”と“複合糖質”に分けられます。
単純糖質とは、単糖類(ブドウ糖や果糖など)・二糖類(ショ糖や乳糖など)のこと。一方で、複合糖質はご飯などの穀類やイモ類、豆類に含まれている“デンプン”が代表的で、分子の結合が多く、消化・吸収に時間がかかるため、単糖類に比べて血糖値を急激に上げにくいといわれています。
血糖値の上昇が緩やかだと、インスリンの分泌が抑えられます。インスリンは、血糖値を下げる働きの他、過剰な糖を体に脂肪として蓄積させる働きもあるため、血糖値上昇を抑えることはダイエットに役立ちます。
そのため、複合糖質を含む“さつまいも”や“大麦”などの食品を摂取するのがおすすめです。さつまいもには豊富なビタミンCが含まれているため、美肌&美白効果も得られるため、美容にも役立ちますよ。
ビタミンC
ビタミンCは、メラニン色素が沈着することを防いで、シミやそばかすなどを予防する効果や、抗酸化作用を持つことから、活性酸素を除去してアンチエイジング効果が期待できる栄養素です。
ビタミンCは水溶性ビタミンであるため、一度に大量に摂取するよりも、“こまめに”摂取するのがおすすめ。
また、日中には学校や仕事等で緊張する場面も多いかと思いますが、ストレスや緊張を感じると体内で活性酸素がつくられます。そのため、“朝”からビタミンCを摂取しておくと、緊張対策にもなりますよ。
ビタミンCは、ブロッコリーや赤ピーマン、パプリカなどの野菜や、キウイフルーツ、いちご、グレープフルーツなどの果物に多く含まれているので、ぜひ朝食に取り入れましょう。
トリプトファン
質の良い睡眠には、“メラトニン”というホルモンを十分に分泌させることが大切だといわれています。
メラトニンは、トリプトファンという栄養素を材料に作られるため、朝食のうちにトリプトファンを摂取すると、夜寝るときにはメラトニンがつくられて、質の良い睡眠をとることにつながります。
また、トリプトファンは、ビタミンB6を一緒に摂取すると、合成が促されるといわれています。トリプトファンは、豆腐や納豆、豆乳に多く、ビタミンB6は鮭やイワシ、サンマ、鶏肉などに多く含まれているため、ぜひ組み合わせて食べてくださいね。
プロバイオティクス&プレバイオティクス
朝に食べものを食べることで、腸の働きが活発になり、排便が促されます。そのため、便秘気味の人は特に、朝食を意識して食べるのがおすすめです。
中でも、“腸活”に役立つ栄養素を摂取すると、特に良いかと思います。
乳酸菌や納豆菌は“プロバイオティクス”と呼ばれ、善玉菌そのものであり、腸内を酸性に保つことで悪玉菌が増えにくい環境をつくります。一方、食物繊維やオリゴ糖は“プレバイオティクス”といい、善玉菌のエサとなり、腸内環境を整えるのに役立ちます。
プロバイオティクスとプレバイオティクスを同時に摂取することで、腸内環境を整える力が最大限に発揮されるのだそう。
腸内環境が整うと、腸内で悪玉菌が産生する毒素も減るため、肌荒れを起こしにくくなり、肌を健やかに保つことにも繋がりますよ。
そのため、
- ヨーグルト(乳酸菌:プロバイオティクス)× バナナ(食物繊維:プレバイオティクス)
- 納豆(納豆菌:プロバイオティクス)× めかぶ(食物繊維:プレバイオティクス)
- 味噌(乳酸菌:プロバイオティクス)× いも類(食物繊維:プレバイオティクス)
などの組み合わせを意識して、朝食に取り入れてみてくださいね。
いかがでしたか?
ぜひご紹介した栄養素を朝食に意識して取り入れて、1日を健やかに、そして美しく過ごしてくださいね!
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元病院勤務の管理栄養士。栄養指導、チーム医療、献立作成、学会発表など管理栄養士業務を経験。妊娠を機に退職、現在はフリーランスで1児の母。 糖尿病療養指導士、サプリメント管理士の資格有り。 根拠のある「内面からの美容」の情報をお届けいたします。