光老化とは何か?自然老化との違い、症状、予防法について解説します!
光老化では、シミ・シワ・たるみなど肌にエイジングサインが表れます。シワ・たるみの原因の2割が自然老化で、8割が光老化です。
さらに光老化は、乾燥や皮膚のごわつきなども引き起こし、肌の調子を大きく崩すのが特徴的です。また、皮膚がんの発生率も高いのが特徴です。
光老化の予防法は「紫外線対策を十分に行う」「保湿ケアをする」「光老化を予防する食事をとる」ことの3つです。
- 2022-03-21
- KOROTKMN
紫外線など光によってエイジングを引き起こす「光老化」。名前は聞いたことはあっても、年齢を重ねて起こる自然老化と何が違うのか、症状に違いがあるのかなどよくわからない方も多くいます。
光老化は、自然老化とは異なり、予防法も違うので、まずは実態を知ることが大切です。本記事では、光老化の概要、自然老化との違い、症状、予防法について詳しく解説します。
光老化について
光老化とは、紫外線などの光が肌に到達して老化することを指します。ここでは「光老化の症状」と「通常の老化との違い」について解説します。
光老化の症状
地上に降り注ぐ紫外線は、UV-AとUV-Bに分けられ、それぞれ肌への影響が異なります。UV-AとUV-Bそれぞれの光が肌に引き起こす症状は次の通りです。
UV-A
UV-Aは、皮膚の奥の真皮や皮下組織まで届き、波長が長いのが特徴です。
真皮にUV-Aが到達すると、コラーゲン、エラスチン、繊維芽細胞を破壊するため、肌の弾力が失われて、たるみや深いシワなどエイジングサインが表れるようになります。
真皮の回復は約5年かかるといわれており、一度ダメージを受けてしまうと改善まで時間がかかってしまいます。できる限りUV-Aのダメージを受けないよう、日ごろから予防をしておくことが非常に大切です。
UV-B
UV-Bは、UV-Aよりも波長が短く、肌の表面の表皮に届きます。
UV-Bが肌に到達すると、日焼けしてやけどのようにヒリヒリと痛みを感じます。日焼けをするとうるおいを失い肌が乾燥するので、バリア機能が低下し外的刺激に弱くなり、ターンオーバーが乱れてくすみが気になることも。
また、表皮の基底層にあるメラノサイトを刺激してメラニンを放出させるため、シミ・そばかすの原因にもなります。
上記では、肌に起こる光老化の症状について解説しました。一方、光老化はからだにもよくない影響を与えます。代表的な症状は、次の通りです。
目の病気
ドライアイ、白内障、加齢黄斑変性など。
免疫力低下
皮膚のDNAが傷ついてうまく機能しなくなって免疫力が低下します。
皮膚がん
紫外線が肌に蓄積するとがん抑制遺伝子に影響を与えて、光線角化症を起こし、やがてがん化します。
自然老化と光老化の違い
自然老化と光老化では、少し症状が異なります。それぞれ肌に表れる症状は次の通りです。
自然老化
- シワが細かい
- 乾燥しやすい
- 皮膚が薄くなる
- たるみが起こる
光老化
- 細かいシワと深く長いシワの両方ができる
- シミができる
- 黄みがかった肌色になる
- ひどく乾燥する
- 皮膚が厚く、ごわつく
- ハリがない
- たるみが起こる
シワ、たるみなどのエイジングサインは、自然老化でも光老化でも表れます。しかし、自然老化による影響は2割程度で、8割が光老化といわれています。
さらに、光老化はエイジングサインだけでなく、ひどい乾燥や皮膚のごわつきなども引き起こし、肌の調子を大きく崩すのが特徴的です。また、皮膚がんについても日光が当たる部位に発症するといわれています。
からだの健康や健やかな肌を守るには、光老化を徹底して予防することが非常に重要です。
光老化の予防法
光老化は、肌への悪影響が大きく怖いものですが、一方で光老化さえ予防すれば老化や皮膚がんを8割防ぐことができるともいえます。ここでは、光老化の予防法を3つ紹介します。
紫外線対策を十分に行う
光老化を防ぐには、日ごろから紫外線に当たらないよう意識することが大切です。具体的な予防法は、次の通りです。
- 日焼け止めクリームを塗る
- 紫外線の強い時間帯(午前11時~13時)の外出を避ける
- 外出時は、長袖、ストール、帽子、日傘、手袋などを着用して露出を少なくする
- サングラスをかける
なかでも、日焼け止めクリームを塗ることは大切です。朝のスキンケア時に毎日塗ることを、習慣化させましょう。
日焼け止めクリームには、PAとSPFと表示されています。PAは「Protection Grade of UVA」の略で、UVAの防御効果を示しており、PAの後に続く「+」の数で強さが決まります。「+」から「++++」の4段階あります。
一方、SPFは「Sun Protection Factor」の略で、UVBの防御効果を示しており、SPFの後に続く数字の大きさで強さが決まります。数値は1~50まであり、それ以上は「50+」と表記されています。
5月はUV-Aの量がピークを迎えるためPA++++と表記のあるものを、8月はUV-Bの量がピークを迎えるためSPF50+と表記されているものを選ぶとよいでしょう。
このように日焼け止めクリームは、季節、生活習慣、過ごし方によって適切なものを選ぶことが大切です。
保湿ケアをする
保湿ケアは、肌にうるおいを与えてバリア機能を高め、紫外線による光老化を予防することにつながります。とくに年齢を重ねると、肌の水分量と油分量が減るため乾燥しやすく、日に焼けやすくなるため保湿ケアを徹底しましょう。
具体的には、化粧水、乳液、クリームの順に重ねていき、うるおい成分が蒸発しないよう保湿します。乾燥をひどく感じる際は、セラミド、ヒアルロン酸など高保湿成分入りの美容液を使ってもよいでしょう。
毎日の保湿ケアで肌の調子を整え、紫外線に負けない肌作りをすることが大切です。
光老化を予防する食事をとる
光老化は、食事によって体の内面から予防することもできます。
基本的には、栄養バランスのよい食事を心掛け、丈夫な肌づくりを目指しましょう。とくに、肌の細胞をつくる元となるたんぱく質は積極的に摂取することをおすすめします。また、ビタミン類も肌を美しく保つのに有効です。
例えば、ビタミンCは抗酸化作用があり、紫外線を浴びると体内で発生する活性酸素を抑制し、メラニンの生成を抑える働きがあります。また、ビタミンAも、肌の新陳代謝を促し、紫外線によってダメージを受けた肌の回復を早めてくれる効果が期待できます。
まとめ
光老化では、シミ・シワ・たるみなど肌にエイジングサインが表れます。また、ドライアイ・白内障・加齢黄斑変性などの目の病気、免疫力低下、皮膚がんなどからだにも悪い影響が起こります。
シワ・たるみの原因の2割が自然老化で、8割が光老化です。さらに光老化は、乾燥や皮膚のごわつきなども引き起こし、肌の調子を大きく崩すのが特徴的です。また、皮膚がんの発生率も高いのが特徴です。
光老化の予防法は「紫外線対策を十分に行う」「保湿ケアをする」「光老化を予防する食事をとる」ことの3つです。光老化の恐ろしさを理解し、予防を徹底して、年齢を重ねても若々しい肌を保てるようにしましょう。