柔軟性がアップしない「NGなストレッチ」5選
「カラダを柔らかくしたくてストレッチをしているけれど、なかなか柔らかくならない…」という方、もしかしたら「ストレッチのやり方」に問題があるかもしれません。
そこで今回は、柔軟性がアップしない「ストレッチでよくある間違い」を5つ取り上げたいと思います。
- 2022-02-10
- 町田晋一
柔軟性を高めることで得られる「3つのメリット」とは?
柔軟性を高めることで得られる主なメリットとして、3つ挙げることができます。
(1)トレーニング中の思わぬケガを防ぐことができる
柔軟性が不足した状態でトレーニングを行うと、筋肉を伸ばし過ぎてしまいやすくなるため、筋肉を痛めてしまうリスクが高くなります。
そこで筋肉の柔軟性を高めることで「伸ばし過ぎ」による筋肉の損傷を防ぐことができるようになることから、トレーニング中の思わぬケガを防ぐことができると言えます。
(2)疲れにくくなる
「疲れやすい」「疲れが残ってしまう…」という問題も、柔軟性が低下することで生じると言えます。
柔軟性が低下すると血流が悪くなるので、疲労物質を体外に運び出すことができず、体内に溜まったままになってしまうからです。
そのため柔軟性がアップすることで血流が促進されて、疲労物質が体外へスムーズに排出されるようになるため、疲れにくいカラダにすることができます。
(3)「むくみ」の解消
柔軟性アップは、「むくみ」の解消にも有効と言えます。
むくみというのは、血液やリンパの流れが何らかの理由で妨げられて、不要な水分や老廃物が細胞間に溜まった状態です。
柔軟性を高めることにより、血液やリンパ液の流れが促進されるようになるので、不要な水分や老廃物を体外へスムーズに運び出すことができるようになり、むくみの解消効果も期待できます。
そもそもなぜストレッチが「柔軟性アップ」に有効なのか?
柔軟性を高めることで様々なメリットが期待できるようになりますが、その柔軟性を高めるには「ストレッチ」が有効です。
「柔軟性アップにはストレッチが有効」と言いますが、それではなぜストレッチが柔軟性アップに有効と言えるのでしょうか。
その理由は、筋肉を伸ばし続けることで筋肉の緊張を緩めるセンサーである「腱紡錘」が優位に働くようになるからです。
静止した状態で筋肉を伸ばし続ける「静的ストレッチ」を30秒行うと腱紡錘が優位に働くようになるので、筋肉の緊張を緩めて柔軟性を高めることができるようになるのです。
柔軟性がアップしない「NGなストレッチ」5選
柔軟性アップに有効なストレッチを行ってもなかなか柔軟性がアップしない場合、そのやり方に問題があると言えます。
ここで柔軟性がアップしない、ストレッチでよくある間違いを5つ取り上げたいと思います。
1:強く伸ばし過ぎてしまっている
「カラダを柔らかくしたい!」という強い気持ちから、痛みをこらえながら筋肉を強く伸ばしていませんか?そうすると、柔らかくなるどころか、却って筋肉を硬くしてしまうことになります!
筋肉には「伸張反射」という性質があります。これは伸ばし過ぎによる筋損傷を防ぐために、「筋肉は強く引き伸ばされると反射的に収縮する」という性質です。
筋肉は強く伸ばされると収縮してしまうのです!そのため強く筋肉を伸ばし過ぎてしまうことは、柔らかくなるどころか、却って筋肉を硬くしてしまうことになると言えるのです。
【柔軟性を高めるためのポイント】
硬い筋肉を柔らかくしたい場合、筋肉が心地よく伸ばされていることが感じられる程度の強度で伸ばすようにしましょう。そうすることで伸張反射を防ぎ、ストレッチを柔軟性アップにつなげることができます!
2:反動や弾みをつけてストレッチしてしまっている
「ストレッチをしていてもなかなか柔らかくならない…」という方、ストレッチを行う際、反動や弾みをつけていませんか?
「反動や弾みをつけてストレッチを行う」ということも、筋肉を急激に強く引き伸ばすことになるので、却って筋肉を硬くしてしまうことになります。
【柔軟性を高めるためのポイント】
反動や弾みをつけずに、静止した状態で筋肉を伸ばすようにすることで、柔軟性を高めることができます。
3:「伸ばす時間」が短い
柔軟性がなかなかアップできないストレッチによく見られることが、「伸ばす時間が短い」ということです。
いくら反動や弾みをつけず、心地よく筋肉が伸ばされていることが感じられるところで伸ばしたとしても、伸ばす時間が10秒程度では効果は得られません!
【柔軟性を高めるためのポイント】
先ほどお伝えしましたが、ストレッチを柔軟性アップにつなげるためには、一つの部位につき30秒間伸ばし続けるようにします。そうすることで腱紡錘が優位に働くようになり、筋肉の緊張を緩めて柔軟性を高めることができるからです。
4:「カラダが温まっていない状態」でストレッチしてしまっている
柔軟性は筋温の影響も大きく受けます。カラダが冷えて筋温の低い状態でストレッチを行っても、十分に伸ばすことができないため柔軟性を高める効果は低いと言えます。
【柔軟性を高めるためのポイント】
ストレッチで柔軟性を高めるには、カラダを温めた上で行うようにしましょう。
ここで言う「カラダを温める」とは、「カラダの芯まで温める」ということです。そのため、「ウォーキング」や「ジョギング」などを軽く汗ばむまで行ってからストレッチを行うようにします。
トレーニング後のタイミングならば、筋温が上がっている状態なのでお勧めと言えます。
「入浴」もカラダの芯まで温めるには有効ですが、その場合は38~40℃程度のお湯に10分以上浸かるようにしましょう。
5:「呼吸」を意識していない
「ストレッチを行う際、呼吸を意識していない」という方が多いのではないでしょうか。しかし、「呼吸」もストレッチで柔軟性を高める上で欠かせないポイントの一つと言えます!
深い呼吸を心がけてストレッチを行うことで、副交感神経が優位に働くようになり、筋肉の緊張を緩めて柔軟性を高めることができるからです。
【柔軟性を高めるためのポイント】
ストレッチ中は鼻から大きく息を吸い、口から細く長く息を吐いていくように心がけてみましょう。
ストレッチを効果的な方法で続けて「柔軟性の高いカラダ」に!
今回は「ストレッチをしているのになかなか柔らかくならない…」という方によくある間違いを5つ取り上げていきました。心当たりはありましたか?
「もともとカラダが硬いから…」と諦めずに、効果的な方法でストレッチを続けていけば、柔軟性の高いカラダに変えられるハズです!今回の内容をヒントに、柔軟性アップにつなげていただけたらと思います。
この記事を読んだ人におすすめ
お腹痩せトレーナー。 1972年埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。 東京都渋谷区・新宿区のパーソナルジムで、ぽっこりお腹に悩む女性のお腹痩せ成功をサポートしている。食事制限をしない、無理なくお腹瘦せできる独自のメソッドを提唱。 これまでぽっこりお腹に悩んでいた女性の腹囲を、2ヶ月で平均−5.6㎝のお腹痩せ成功に導く。 パーソナルトレーニング指導歴23年。