「なかなかお腹が凹まない…」という問題を解決に導くストレッチ

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「なかなかお腹が凹まない…」という問題を解決に導くストレッチ

多くの方が気になる部位に挙げている「お腹まわり」。ここでも何度かお腹痩せに有効なエクササイズをご紹介していますが、それでも「なかなかお腹が凹まない…」という声も。
お腹痩せに有効なエクササイズをしているのに効果が現れない場合、ストレッチを行うことで解決することもあります!
そこで今回は、そのような場合に行っておきたいストレッチをご紹介します。

「お腹痩せエクササイズ」をしても効果が現れない2つの原因とは?

それではなぜお腹痩せに有効なエクササイズを行っているのに、効果が現れないのでしょうか。

その原因として、「猫背の姿勢」と「強く前傾した骨盤」の2つが考えられます。

原因1:猫背の姿勢

猫背の姿勢でいくらお腹痩せに効くエクササイズを行っても、効果が期待できないと言えます。その理由として、主に2つ挙げることができます。

1つは猫背の姿勢になると胸郭(心臓や肺を取り囲む肋骨と胸骨、胸椎から成るカゴ状の組織)が下がるため、腹筋が緩んだ状態となってしまうからです。

腹筋(特に腹横筋と腹直筋下部)が緩むと、骨盤が開いた状態になり、内臓が下垂し下腹部がポコッと出た状態になります。更にその緩んだ筋肉を覆うように脂肪が付くようになってしまいます。

そのためお腹痩せには、腹横筋や腹直筋下部のエクササイズを行う必要があると言えます。しかし、猫背の姿勢のままでいくら腹筋エクササイズを行っても、腹筋に効かせることができないので、効果が現れないのです。

猫背の姿勢
出典:byBirth

また、猫背になると、1分間に出入りする空気の量である「換気量」が低下してしまいます。すると取り込むことができる酸素の量も少なくなってしまうため、有酸素運動を行っても消費できる脂肪の量が少なくなってしまいます。

つまり、脂肪燃焼効率が下がってしまうということです。これがもう一つの理由です。そのため、エクササイズをお腹痩せ効果につなげるには、猫背の姿勢をストレッチでリセットさせておく必要があると言えるのです。

原因2:強く前傾した骨盤

猫背の姿勢ともう一つリセットさせておくべき箇所は、強く前傾した骨盤です。骨盤の前傾が強いと、腹筋への力が抜けてしまうからです。そのためいくら腹筋エクササイズを行っても、腹筋には効きません。

腹筋は、骨盤を後傾方向に動かすことで機能します。そこで強く前傾した骨盤を、ストレッチによってリセットさせておくことも必要となります。

強く前傾した骨盤
出典:byBirth

エクササイズを「お腹痩せ効果」につなげる3つのストレッチ

このようなことから、お腹痩せに効くエクササイズを効果につなげるには、「猫背の姿勢」と「強く前傾した骨盤」をストレッチでリセットさせる必要があると言えます。

それでは、具体的にどのようなストレッチを行うべきでしょうか。

猫背の姿勢をリセットするストレッチには色々ありますが、ここではテニスボール1個あれば簡単にできる「猫背リセットストレッチ」を行っていきます。

一方、強く前傾した骨盤をリセットさせるには、「腸腰筋への静的ストレッチ」を行います。腸腰筋とは、腰椎(背骨の腰部の部分)から骨盤をまたがって大腿骨に停止している筋肉で、この筋肉は「股関節を曲げる」という働き以外にも、大腿骨が固定されると「骨盤を前傾させる」というそれもあるのです。

しかし「腸腰筋へのストレッチ」だけでは動きの制限が解除されただけなので、腹筋が十分に使えるように「骨盤後傾方向への動きを高める動的ストレッチ」も合わせて行うようにします。

(1)猫背リセットストレッチ

猫背リセットストレッチ
出典:byBirth
  1. テニスボールを1個用意し、それを左右の肩甲骨の間にセットして仰向けになります。
  2. 両腕をカラダの横に構えて、手のひらを天井に向けます。そこから息を大きく吸いながら、両腕をゆっくりと大きく開くように頭上まで上げていき(写真上)、息を吐きながら両腕をゆっくりと閉じるように下ろしていきます(写真下)。この動作を3回繰り返します。

両腕を、できるだけゆっくり大きく動かすことがポイントです。このストレッチを行うことで、胸椎(背骨の胸部の部分)の強い後弯をリセットすることができます。

(2)腸腰筋への静的ストレッチ

腸腰筋への静的ストレッチ
出典:byBirth
  1. 両脚を前後に開き、前脚の膝を立てて後ろ脚は後方へ伸ばします。
  2. 立てた膝に両手を添えて、重心を上体の真下に降ろし、骨盤を後傾させることで、後ろ脚の太もも付け根前面にある「腸腰筋」がストレッチされます。

骨盤を後傾させるコツは、目線をお腹に向けるようにすることです。ストレッチ中は、骨盤が正面を向くようにしましょう。

左右それぞれ、反動や弾みをつけずに、筋肉が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で、30秒間伸ばし続けるようにしましょう。

(3)骨盤後傾方向への動きを高める動的ストレッチ

骨盤後傾方向への動きを高める動的ストレッチ
出典:byBirth

四つん這いの体勢になり、腰を軽く反らせた体勢を作ってから(写真上)腰を丸める動作(写真下)を10回繰り返します。

腰を丸める動作を、少しずつ大きくしていくようにすることが動きを高めるコツです。ストレッチ中、目線は床に向けたままにします。

必ず動きを高めたい腰を丸める動作で終わるようにしましょう。

「なりたいカラダ作り」の前に、「動けるカラダ作り」を!

「動けるカラダ作り」を
出典:byBirth

今回は「お腹痩せに有効なエクササイズを行っているのに効果が現れない…」という方に、是非行っていただきたいストレッチを3つご紹介しました。

いくら性能の良い自動車でも、ブレーキを踏んだままアクセルを踏んでいたら前には進みません。エクササイズも同じで、いくらお腹痩せに有効なエクササイズを行っても、動きが制限されている状態では、ターゲットとなる筋肉に十分効かせることができないため、効果は期待できません!

ターゲットとなる筋肉に効かなくて、お腹痩せ効果につなげることができない場合は、まずはストレッチで「動けるカラダ作り」を行うことをお勧めします!

「なかなかお腹が凹まない…」という問題を解決に導くストレッチ

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町田晋一

町田晋一パーソナルトレーナー

お腹痩せトレーナー。 1972年埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。 東京都渋谷区・新宿区のパーソナルジムで、ぽっこりお腹に悩む女性のお腹痩せ成功をサポートしている。食事制限をしない、無理なくお腹瘦せできる独自のメソッドを提唱。 これまでぽっこりお腹に悩んでいた女性の腹囲を、2ヶ月で平均−5.6㎝のお腹痩せ成功に導く。 パーソナルトレーニング指導歴23年。

https://ameblo.jp/machi-log0812/