たった5分で「猫背」をリセット!プロがお勧めするストレッチ&エクササイズ
前回はエクササイズを安全かつ効果のあるものにするためには、「まずは姿勢を整えることから始めるべき」ということをお伝えしました。
しかし、「姿勢を整える」といっても、何をどのように行ったらよいのかわからないですよね?
そこで今回は、たった5分で猫背の姿勢を改善できて、しかも簡単に覚えられるストレッチとエクササイズをご紹介したいと思います。
- 2020-05-03
- 町田晋一
ストレッチとエクササイズを行う前に心がけておきたいこと
これからご紹介するストレッチとエクササイズは、ご自宅で、しかも畳一畳分のスペースがあればできるものです!
しかし、周りに障害物がある中でストレッチとエクササイズを行ってしまいますと、思わぬケガをしかねません。そこでストレッチとエクササイズを安全に行うことができるように、まずは周りに障害物がないようにしておきましょう。
また、フローリングの上で行う場合は、ヨガマットやそれに代わるもの(大きめのバスタオルなど)を敷いて行うことをお勧めします。
たった3回で猫背をリセット!簡単ストレッチ
それでは早速、猫背をリセットし、誰でも簡単にできるストレッチをご紹介していきましょう。
ここでは「テニスボール」を1つ用意します。
猫背リセットストレッチ
- テニスボールを左右の肩甲骨の間にセットして仰向けになり、両膝を立てておきます。両腕はカラダの横に構え、手のひらを天井に向けます。
- そこから息を大きく吸いながら両腕を大きく開いていき(写真上)、頭の上まで両腕を開いたら、息をゆっくり吐きながら両腕を閉じていきます(写真下)。
この動作を3回繰り返すだけです!
できるだけゆっくり、大きく動かすことがストレッチ効果を高めるポイントです。
このストレッチを行うことで、強く後弯した胸椎部分をリセットさせることができ、前回お伝えした背骨の「緩やかなS字状の弯曲」を取り戻すことができます。
猫背解消に効果が高い肩甲骨エクササイズ
ストレッチで一時的に姿勢をリセットさせることができますが、残念ながらそれはあくまでも「一時的」なものです。なぜなら姿勢を支える筋肉は弱いままだからです。
そのため、良い姿勢が一時的なものとならないように、エクササイズで弱くなっている筋力を強化する必要があるのです。
背中が丸くなり猫背になると、肩甲骨内転筋群(僧帽筋中部線維や菱形筋など肩甲骨内側の筋肉)や、脊柱起立筋(背筋)の上部などの筋力が低下した状態となります。そこで、これらの筋肉を同時に強化できるエクササイズを行っていきます。
肩甲骨内転筋群エクササイズ
- うつ伏せになり、両腕を肩のライン上に伸ばし親指側を天井に向けます。そうすることで肩への負担が少なくなります。そこから更に胸を床から離します(写真上)。
- 息を吸いながら、肩甲骨を内側に引き寄せる動きで両腕を上げていきます。上げきったところで3秒止めて(写真下)、息を吐きながら両腕を床スレスレまで下ろしていく動作を繰り返していきます。
注意すべき点が2つあります。
1つは、あくまでも胸から上だけを起こすようにして、上体を起こし過ぎないようにしましょう。上体を起こし過ぎてしまうと、ターゲットである肩甲骨内側の筋肉と脊柱起立筋上部ではなく、脊柱起立筋下部を刺激してしまうからです。また、腰への負担が大きくなるので、腰痛のリスクも高くなってしまいます。
もう一つは顔を上げないようにすることです。顔を上げてしまうと、頚椎への負担が大きくなるからです。顔を上げないように心がけて、目線は上目遣いで斜め前方に向けるようにしましょう。
以上の注意点を踏まえた上で、15~20回を1分程度の休憩を入れながら2~3セット行います。
やってみるとキツいかもしれませんが、キツい分効果を得ることができます!
ストレッチとエクササイズを行ったら、もう一度姿勢をチェック!
ストレッチとエクササイズを終えたら、もう一度前回ご紹介した壁を使った姿勢チェックを行い、効果を確かめてみましょう。
壁にかかと、お尻、肩(肩甲骨)、そして頭を付けて立ちます。
いかがでしょうか?背中と壁がピッタリとくっつくような感触が実感できるかと思います!
次に両腕を上げてみましょう。ストレッチとエクササイズを行う前と比べて両腕が上げやすくなり、壁と腰の隙間も狭くなっているのではないでしょうか。姿勢が変わるだけで、これだけ腕の動きも変わってくるのです。
トレーニングで効果を得るコツ
このようにご紹介したストレッチとエクササイズは、猫背の姿勢を改善するのに有効です。しかし、週1回行っただけではすぐに元の悪い姿勢に戻ってしまい、姿勢改善効果は期待できません!
どんなに効果があるものでも、やはり続けなければ効果は得られません。そのためストレッチとエクササイズは、最低でも週3回は行うように心がけましょう。最低でも週3回は行い続けることで、2ヶ月ほどで姿勢改善効果が現れてきます。
「継続は力なり」と言いますが、長く続けることこそがトレーニング効果を得るコツです!
今回ご紹介したストレッチとエクササイズは、5分あればできてしまうものです。ですから、どんなに時間がない方でもご自宅で続けることができます。お風呂に入る前でも良し、毎日の“スキマ時間”でも良し、出勤前でも良し、ご自身の都合の良いタイミングで行ってみてください!
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お腹痩せトレーナー。 1972年埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。 東京都渋谷区・新宿区のパーソナルジムで、ぽっこりお腹に悩む女性のお腹痩せ成功をサポートしている。食事制限をしない、無理なくお腹瘦せできる独自のメソッドを提唱。 これまでぽっこりお腹に悩んでいた女性の腹囲を、2ヶ月で平均−5.6㎝のお腹痩せ成功に導く。 パーソナルトレーニング指導歴23年。