「春」に行う養生ポイントとは?

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「春」に行う養生ポイントとは?

「春」の養生をご存知ですか?養生とは、病気にならないようにするための予防をすること。健康を保つことをいいます。そのためには、どのような生活をしていくことが大切なのか。春の養生ポイントをみていきましょう。

中医学でいう「春」の過ごし方とは?

中医学でいう「春」の過ごし方とは?
出典:GODMake.

春は、二十四節気(節分を基準に一年間24等分に約15日ごとに分けたそれぞれの季節)の「立春」から「立夏」までの三か月を指し、これを「発陳」と呼びます。

中医学では、春になると少しずつ「陽」という気が上昇するため、冬の間に潜んでいた古い気が発散し、宇宙に存在するすべてのものが発生すると考えます。秋冬は「陰」という穏やかなイメージを持ちますが、春夏の「陽」は活動的になるイメージです。

つまり、春の養生をまとめると、「冬の間に発散してこなかった思いや行動を外にあらわして、のびのびと行動していきましょう」ということです。春の間にこの法則に逆らうと、夏に体調不良を引き起こすと考えられています。春は、のびのびとゆるく生活をしていくことが大切です。

春の養生ポイントとは?

春の養生ポイントとは?
出典:GODMake.

早起きをしよう

春は、植物が芽吹きはじめ、動物たちも活動的に動き出す季節です。今まで外に出さなかったものを発散することができます。

中医学では、春は「生長・発育の季節」と考えられているため、すべてのエネルギーも高まると考えられています。この季節は、早起きをしてゆっくり少しずつ活動することが大切です。遅い時間に就寝しても早く起きるように心がけてくださいね。

体内リズムを整えるためには、毎朝同じ時間に起床するようにしましょう。

体調の悪化に気をつけよう

春とはいえ、まだまだ風も強く寒暖差が激しい季節でもあります。中医学では、体や心に悪影響を与えることを「風邪(ふうじゃ)」といいます。とくに、上半身や皮膚に影響を与えるため、体調を見ながら過ごすことが大切です。

おもな風邪の症状は、頭痛や花粉症、皮膚のかゆみなどがあります。これらの悪化を防ぐためには、衣類を調節したり、手洗いやうがいなど、基本的なことですが気をつけるようにしましょう。

ストレスを溜めないようにしよう

春は、新生活の始まりや自律神経が乱れやすいなど、心身ともに不調があらわれることが多くなります。とくに、精神的な不調が目立つ時期でもあるため、ストレスを溜めないこと、ストレスにならないように上手に受け流す、ことがポイントです。

春の養生では、深呼吸をしたり、散歩やストレッチを取り入れたり、香りなども活用していきましょう。気のめぐりも良くなり、思いや考えなども良い方向へと変わります。

「ゆるく」を心がけよう

中医学では、春は「肝」へのダメージが大きくなるといわれています。肝は、西洋医学と同じく肝臓のことを指しています。おもな肝の働きは、自律神経のバランスを調整したり、解毒や排毒の調節などを行っています。

一年のなかで春の時期は、心身のバランスをコントロールするのが難しい季節でもあります。そのため、春は言動や服装などに注意しましょう。例えば、きつい言葉を言ったり、きつめの服を着たりすることは避けるようにしてください。「ゆるく」「のびのび」を心がけながら過ごしていきましょう。

食の養生ポイントとは?

食の養生ポイントとは?
出典:GODMake.

春を快適に過ごすためには、「食事」も大切な養生のひとつです。食べたものから身体はつくられます。その土地のもの、旬のものを食べることが身体のバランスを整えると考えます。

穀物は60%、野菜や海藻は30%、動物性食品は10%とるのがよいとされています。では、春におすすめの食材をご紹介していきましょう。

①苦味食材を食べよう

春は、山菜などの苦味のある食材が旬です。中医学では、春は苦味を楽しむことが大切であると考えます。春は陽の気が高まり活動的になることから、エネルギーが過剰になり興奮状態になります。苦味食材は、過剰なエネルギーを鎮静する作用を持つため、食事に取り入れることをおすすめします。

ただし、やる気がない、気分が優れない場合は、かえって鎮静すると不調につながるため、心身のバランスを見ながら取り入れてくださいね。また、苦味食材は、自律神経を整え、体内の毒素や不要物を排出する働きもありますよ。

苦味食材の例

ふきのとう/セロリ/春菊/菊花 など

②酸味食材を食べよう

酸味食材は、食べても適度に少なめに食べるとよいでしょう。酸味は、「肝」の働きを促します。気分が優れないときなどに食べることをおすすめします。

ただし、肝が働き過ぎてしまうと、消化を行う脾(胃)の働きを抑制してしまうため、食べすぎには気をつけましょう。

酸味食材の例

イチゴ/キウイ/柑橘類 など

③甘味食材を食べよう

甘味食材は、脾(胃)の働きをサポートしてくれます。自然な甘味を多めに食べることがおすすめです。

甘味食材の例

粟/大豆/大麦/玄米/タケノコ/キャベツ/にんじん など

春の生活は夏につながる

春の生活は夏につながる
出典:GODMake.

いかがでしたか?養生は、けして難しいことではなく、日常生活のなかで何かを意識したり、心がけることで達成できる簡単な健康ケアです。

春に適した思いや考え、言動などに気をつけながら過ごしていくことで、素敵な夏を迎えることができるでしょう。ぜひ、日々の生活に取り入れてみてくださいね。

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横山かなこ

横山かなこ

美養生アドバイザーとして、綺麗をつくるサポートをしています。腸育コンシェルジュや日本化粧品検定1級、漢方養生指導士など、美容と健康に関する資格を多数取得。「美肌・腸育・養生(中医学)」3つの視点から美と健康についてアドバイス致します。現在は、美容専門家として活動しながら予防医学や栄養学について学んでいます。