美容成分「エクオール」でアンチエイジング!エクオールの魅力、知っていますか?
年齢とともに減少している女性ホルモン。エクオールは、大豆イソフラボンが腸内細菌によって分解されるときにできる成分です。更年期対策だけでなく、肌のたるみ予防などのはたらきもあり、アンチエイジング効果も。
健康にも美容にも良い、エクオールについてご紹介します。
- 2019-11-26
- naomiimai
エクオールとは?
エクオールとは大豆由来の成分で、女性の健康や美容に関係しているため注目されています。
エクオールは女性ホルモンであるエストロゲンとよく似た構造をしているため、体内でエストロゲンと同じようなはたらきをします。
女性ホルモンには、月経や妊娠だけでなく、骨密度の維持や血流を良くする、自律神経を整えるなど、女性が健やかに過ごすための重要な役割があります。
女性ホルモンは、年齢によって、さらには約1ヶ月単位で分泌される量が異なります。なんとなく気持ちが晴れない、体調がすぐれない…という日もありますよね。もしかすると、女性ホルモンの乱れが原因かもしれません。
エクオールは腸内細菌によってつくられる?
更年期症状にはイソフラボンが効果的、と聞いたことがある人は多いかもしれません。
エクオールは、大豆イソフラボンが腸内細菌(エクオール産生菌)によって代謝される際にできる成分なのです。
以前は、イソフラボンが女性ホルモンと似たはたらきをするのではないか、と考えられていましたが、近年はイソフラボンの代謝物であるエクオールにそのはたらきがあることが分かってきました。
更年期の症状である、
- ホットフラッシュ(顔のほてり)
- 肩こり
- 肌のシワが増える
など、さまざまな不調を少なくするという報告があります。
エクオールをつくれる人とつくれない人がいる?
イソフラボンが代謝されてできるエクオールですが、なんとすべての女性がエクオールをつくれるわけではないとのこと。
日本人の約2人に1人はつくることができないといわれていて、若い世代では特に少なくなっているとのこと。最近では、採尿して郵送するという簡易な方法で、体内のエクオール値を調べる方法もあります。
エクオールをつくれるかどうかは、腸内にエクオール産生菌がいる・いないで決まりますが、エクオール産生菌がいない場合、大豆イソフラボンを含む食品を摂取してもエクオールはつくられません。
エクオールをつくれる人でも、エクオールの産生量は足りていないかも…
エクオールをつくれる人でも、腸内環境が良くない・体調がすぐれないなど、さまざまな原因でエクオールの産生量が少ない場合もあります。
したがって、大豆や大豆製品、サプリメントの摂取で更年期対策をしておくことが大切です。
エクオールをつくれない人でも大丈夫!エクオールを摂取しよう
更年期の症状が重い人では、エクオールを産生する能力が低いという研究報告があります。
では、エクオールを産生できない場合、どうすれば良いのでしょうか?
大豆製品やエクオールを含む栄養補助食品などを摂取して3ヶ月経つと、更年期症状をホルモンを使って治療している人と同じくらいの改善効果があったとのこと。
やはり大豆や大豆製品をはじめ、エクオールを含む食品やサプリメントを日頃から摂取することが大切ということですね。
腸活も大事!
エクオールがつくられるためには、腸内環境を整えてエクオール産生菌をはたらきやすくすることが大切です。
エクオールをつくれないタイプとして、
- エクオール産生菌がいない
- エクオール産生菌が少ないため、十分な量のエクオールをつくれない
- 他の腸内細菌がエクオール産生菌を邪魔してる
などの場合が考えられます。
エクオール産生菌をつくることは難しいかもしれませんが、2や3の場合は食生活で腸内環境を整えるとエクオール量が増える可能性がありますよね。
最近では、エクオールのサプリメントもあるため、大豆や大豆製品だけで足りていない・食べられていないと感じる場合は利用してみても良いかもしれません。
エクオールのはたらきとは?
首・肩こりを軽くする
エクオールをつくれない閉経後の女性を対象にした試験では、エクオールを12週間摂取すると、首・肩こりが軽くなったという報告があります。
肌へのはたらき
年齢を重ねるごとに、肌のコンディションが悪くなった…など、いくつになっても悩みは尽きませんよね。年齢を重ねるごとに肌トラブルが増える原因の一つに、女性ホルモンの減少が考えられます。
女性ホルモンの一つであるエストロゲンは、コラーゲンやエラスチンといった肌の弾力やハリに必要な成分の生成に関わっています。したがって、エストロゲンが減少すると肌のハリがなくなり、しわやたるみなど肌の老化をまねくことになってしまいます。
エクオールをつくれない閉経後の女性を対象にした試験では、毎日10mgのエストロゲン摂取で、目尻のしわの面積が広がるのを抑えるはたらきがあると報告されています。
たるみ予防
エストロゲンが減少すると、骨密度が減少することが分かっています。閉経後の女性に骨粗鬆症が多いのは、エストロゲンの減少が大きな要因です。
スキンケアや化粧では、たるみはカバーしにくいですよね。肌を支える顔の骨も、エストロゲンの減少とともに骨密度が減少していきます。
肌の組織の下には脂肪や筋肉がありますが、その土台となっているのは骨です。骨が萎縮すると、上に乗っている組織もたるみますし、目の周りが窪むと、いわゆる「老け顔」になってしまします。
美容の一環として、エクオールを意識して摂取するようにしましょう。
エクオールの摂取量とは?サプリメントでもOK?
1日のエクオールの目安量は10mgです。
食品でいうと、
- 木綿豆腐2/3丁
- 納豆1パック
に相当します。
エクオールは体内に蓄積されないので、毎日摂取する必要があります。腸内環境を整えながら、食事を中心に、足りないと感じる場合はサプリメントも取り入れると良いでしょう。
更年期の症状だけでなく、肌や顔のたるみ対策のためにも、エクオールの摂取を意識してみてくださいね。
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元病院勤務の管理栄養士。栄養指導、チーム医療、献立作成、学会発表など管理栄養士業務を経験。妊娠を機に退職、現在はフリーランスで1児の母。 糖尿病療養指導士、サプリメント管理士の資格有り。 根拠のある「内面からの美容」の情報をお届けいたします。