高価な日焼け止めは必要なし?身近なものでブルーライトの影響を防ぐ方法
紫外線と同様、お肌に影響を与えると言われているブルーライト。市販の日焼け止めや下地でブルーライトをカットする効果は得られるのでしょうか。
ここではブルーライトの影響を防ぐために専用の下地が必要かという疑問や、体の中からブルーライトの影響を防ぐケア方法、正しいブルーライト機器との付き合い方などについて説明していきます。
- 2019-03-26
- 清水真紀
スマホやPCの画面から発せられるブルーライト。紫外線に似た波長をもつブルーライトは目だけではなく、肌の老化にも影響を及ぼすと言われています。
とはいえ、現代社会ではスマホやPCを使わずに生活することはもはや不可能。ブルーライトをカットする下地なども登場していますが、本当に専用のアイテムを使用しないとブルーライトは防げないのでしょうか。
ここではブルーライトが肌や体に与える影響と、ダメージの防ぎ方についてお話ししていきます!
ブルーライトが肌や目に与える影響とは
ブルーライトとは?
ブルーライトとは、人間の目に見える可視光線のなかで波長が短く、強いエネルギーを持つもの。その名の通り、青い色をした光でパソコンやスマホ、携帯ゲーム機、テレビなどに使用されるLEDライトから発せられています。
また、あまり知られていませんが青空から降り注ぐ光にもブルーライトは含まれています。言ってみれば、私たちは夜、部屋を真っ暗にして眠りにつくとき以外、常にブルーライトの影響を受け続けていることになるのです。
ブルーライトが目に与える影響
ブルーライトは目の内部にある角膜や水晶体を通過し、網膜まで到達します。そして、網膜部分で活性酸素を発生させてダメージを与えることが分かっているのです。網膜はとても小さい組織ですが、ダメージを受けると視界がゆがんだり、視力が低下するなどのリスクも。
また、ブルーライトを浴び続けることでドライアイや眼精疲労、睡眠障害といったさまざまなトラブルを引き起こすこともあります。
ブルーライトが肌に与える影響
ブルーライトは紫外線と同様、肌の奥深くまで到達し、シミや色素沈着の原因になると言われています。
肌の深い部分まで浸透できる波長であるという面から考えると、コラーゲンやエラスチンなどを作り出す「線維芽細胞」にダメージを与える紫外線A波(UVA)に近い性質をもっていると言えるでしょう。そのため、シミだけではなくたるみやシワを招くリスクもあると考えられます。
紫外線A波に比べると、ブルーライトが与える肌への影響は少ないと考えられていますが、実際には紫外線を浴びている時間よりも、ブルーライトを浴びている時間の方が長いのではないでしょうか。浴びている時間が長ければ、当然、肌に与える影響も大きくなるでしょう。
ブルーライトの間接的な影響
目を酷使することで眼精疲労が起こり、ストレスとなって副腎皮質ホルモンが増加します。副腎皮質ホルモンにはメラニンの生成を促すはたらきがあるため、結果として肌がくすんだりシミが悪化する恐れも。
また、スマホやPCを夜遅い時間まで眺めていると、脳が夜であることを認識できず、心地よい睡眠に必要なホルモンであるメラトニンの分泌が低下します。このことで、睡眠不足となって肌荒れが起こる…という可能性も。
このようにブルーライトが間接的に肌に与える影響も見逃せません。
ブルーライトが肌や目に与える影響を最小限に抑えるには
ブルーライト専用の下地って本当に必要なの?
最近、ブルーライトをカットする専用の下地というものをよく見かけるようになりました。ドラッグストアなどで売られている日焼け止めと比べると高価なものが多くなっていますが、本当にこうした専用の下地は必要なのでしょうか。
確かに市販されている日焼け止めの中には、ブルーライトをカットすることができないものもあります。でも、実はブルーライトは紫外線散乱剤入りのものであれば、防ぐ効果が期待できるのです。
紫外線散乱剤の日焼け止めを選ぼう
みなさんが見たことのある「ブルーライトがカットできる日焼け止め」をチェックしてみてください。紫外線吸収剤ではなく、紫外線散乱剤が配合されていませんか?
紫外線散乱剤には、酸化チタンや酸化亜鉛などがあります。いわゆるノンケミカルの成分なので、敏感肌用の日焼け止めに使われていることが多いです。
また、紫外線散乱剤はファンデーションやパウダー、ミネラルファンデーションなどにも含まれているので、こうしたアイテムでもある程度ブルーライトを防ぐことは可能です。必ずしも高い専用のブルーライトカット下地を使用する必要はないので、安心してくださいね。
液晶画面から距離が近いと影響が強くなる?
パソコンの画面を至近距離で見つめるということはあまりないと思いますが、スマホの画面を顔に近づけて見ているという方は多いのでは?実はブルーライトの影響は、光源からの距離が近ければ近いほど格段に高くなると言われています。
特に夜、ベッドに入って横になりながらスマホを眺めているというのは考えもの。液晶画面から肌の距離が短いだけではなく、メイクもしていない状態なので肌は無防備になっています。
また、ブルーライトを浴びることで脳が夜であることを認識できず、体内のリズムが乱れて寝つきも悪くなります。睡眠の質が低下して肌荒れを招くことも考えられるので、ベッドでスマホを眺める習慣はやめたほうがいいでしょう。
もちろん日中、スマホを使用するときも顔から離して使うようにしてくださいね!
青空のブルーライトは日傘でカットできる?
晴天の日の青空から降り注ぐブルーライトは日傘をさしたり、長袖の服を着ることで、物理的にカットできるため、ある程度は防ぐことができます。ただし、日傘の紫外線防止効果は使用年数が長くなると低下するのだそう。効果の持続を考えて、2年に1回は買い替えるのがベストです。
体の中から抗酸化成分を摂ることも大切
ブルーライトが与える肌の影響を軽減するには、体の中からのケアも大切です。肌で発生した活性酸素を除去するために、抗酸化成分を含むサプリメントや食事を積極的に摂るようにしましょう。
抗酸化成分にはビタミンA、C、Eの他、アスタキサンチンやアントシアニン、カテキン、リコピン、大豆イソフラボン、αリポ酸などがあります。
それぞれが含まれる身近な食材をあげてみましょう。
- ビタミンA:しそ、にんじん
- ビタミンC:いちごやキウイ、柑橘類など
- ビタミンE:ナッツ類、アボガドなど
- アスタキサンチン:エビやカニ、鮭など
- カテキン:緑茶、煎茶、ほうじ茶
- 大豆イソフラボン:豆乳、豆腐、納豆
- αリポ酸:ホウレンソウ、トマト、ブロッコリー、牛や豚のレバー
食事で摂りきれない場合は、サプリメントを利用してみてもいいでしょう。特にブルーベリーに含まれるアントシアニンには目を保護する機能もあるので、肌と目を同時に守ることができて一石二鳥です。
まとめ
私たちの目や肌に影響を与えるブルーライト。パソコンやスマホを酷使している現代の女性にとっては、完全には防ぎきるのが難しいと言えます。でも、専用の高価な日焼け止めを使用しなくても、紫外線散乱剤配合の日焼け止めで防ぐことができると考えれば、安心ですよね。
でも、夜はスマホを使用しない、日中使うときも顔から離して使うといったブルーライト機器との付き合い方を見直すことや、体の中から抗酸化成分を摂ることも大切。特に夜ベッドの中でスマホを眺めていて、睡眠不足になりがち…という方は、いますぐその習慣をストップさせましょう!
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10代のころはニキビに悩み、20代から徹底して紫外線対策を行ってきたせいか、アラフォー世代になっても10歳以上若く見られることがある美容ライター。あらゆる肌トラブルを克服してきたのが強みです。趣味と化しているアンチエイジングケアを皆さんと共有していきます!最近のブームはヨガとルーシーダットン、瞑想。