食事による老けの原因は“AGE（終末糖化産物）”

そもそも、なぜ食事の仕方で老化を招くのかについてお話します。

食事による老けの原因のキーワードは、AGE（終末糖化産物）です。このAGEなる物質が体内に溜まれば溜まるほど、老化が進むといわれており、近年注目を浴びているのです。

AGEとは一体なんなのでしょうか？簡単にご説明すると、AGEは「タンパク質と糖が加熱されてできた物質」です。これには強い毒性があり、老化を進める原因物質なのです。

老化といえば、肌のシワやシミが増えたり、肌にハリがなくなりたるんできたりということを想像する人が多いでしょう。これらの“肌の老化”の原因に当たるものこそ、AGEなのです。それどころか、AGEが血管に蓄積すれば脳梗塞や心筋梗塞の原因になり、骨に蓄積すれば骨粗鬆症の原因にもなりえるのです。

つまり、AGEを体内に蓄積することは、肌だけでなく体全体がむしばまれていくことになるということです。そして、そんなAGEの蓄積を防ぐためには、食事の仕方に着目し改善することが重要になるのです。

ではさっそく、AGEに着目した老けないための正しい食事方法をいくつかご紹介していきます。

揚げ物にはレモンをかける

外食先で揚げ物料理を頼むと、付け合わせでレモンが付いてきますよね。そんなときは、レモンをかけて食べるようにしましょう。

お酢やレモンに含まれるクエン酸には、食事中のAGEを減らす働きがあります。揚げ物はご存知の通り、カロリーが高く脂質や糖質が多い料理です。しかし、レモンをかけることによって糖の代謝をスムーズにしてくれるのです。また、揚げ物を食べたあとは胃もたれすることがありますが、レモンをかければサッパリ食べられて胃もたれを起こしにくくなります。

そして、揚げ物に不足しがちなビタミンCをレモンで補うことによって、栄養バランスを整えてくれる効果もあります。

果物はそのままの形のものを食べる

果物を食べるときは、ぜひそのまま丸ごと食べてください。何も手を加えず、ナチュラルな状態で食べれば不必要な成分を摂取することを防げます。

果物の中でもおすすめしたいのが“ブルーベリー”です。ブルーベリーには、アントシアニンという成分が含まれており、シワの原因になる活性酸素を抑えてくれます。それと同時に、AGEを抑制する働きもあるといわれています。ブルーベリーであれば切ったりする必要もなく、手軽にそのまま食べられるのも嬉しいですね。

しかし、ビタミンを手軽に摂取しようと、フルーツジュースを飲むのはNG。市販のジュースは果糖を多く含むものが多いため、糖の過剰摂取にもなりかねません。また、果糖は糖類のなかでも最もAGEを作りやすいといわれています。たまに飲むぶんにはいいと思いますが、くれぐれも過剰摂取は控えるようにしましょう。

鶏むね肉を積極的に食べる

ダイエットや健康のために欠かせないタンパク質。タンパク質が含まれる食材はたくさんありますが、老けない食事を意識するために選びたいのは鶏むね肉です。

鶏むね肉には、カルノシンという成分が多く含まれています。カルノシンは、糖化を促進する活性酸素を取り除き、AGEを抑えてくれる効果があるといわれています。

また、肉類の中でも脂質が少なくタンパク質が多いため、ダイエット・健康・老化防止の全ておいておすすめしたい食材のひとつです。

キノコを食事に取り入れる

キノコには、ビタミンB1やビタミンB6が豊富に含まれています。このビタミンB1、ビタミンB6には、AGEを抑制する働きがあるのです。

毎日の食事において、キノコをメインで食べることはそんなにないと思います。しかし、キノコは比較的安価で手に入り、料理法もとても幅広いです。日々の食事に、定期的に取り入れてみてはいかがですか？

また、自炊をしたり食事にかける時間があまりない場合は、サプリメントで補給するようにしましょう。老化だけでなく、健康を維持するためにも非常に大切な栄養素なので、意識的にビタミンB群は摂取してくださいね。

食事を見直して“美”を維持しよう

いかがでしたか？

何を食べるかによって、健康状態や肌の状態が変わってくることはもちろんですが、実は“食べ方”こそが注目すべきポイントなのです。

ちょっとした工夫や意識で、老化の進み具合は大幅に変わります。いつまでも適当な食事を続けていては、残念ながら老化は進む一方でしょう…。

いつまでも老化を感じさせない美しい人は、早いうちから“食べ方”を見直しています。“美”を維持するためにも、ぜひ参考にして食事を見直してみてくださいね。