オーガニック化粧品という響きは体に良さそうだけど、実際のところはよくわからない、という方も多いようです。
その印象には理由があり、わかりづらいことはやむを得ない事情もあるのですが、だからといってなんとなく使ってしまうと、思わぬトラブルに見舞われることさえあります。
そんなわかりづらいオーガニック化粧品について解説していきますので、ぜひ参考にしてみて下さいね。

日本におけるオーガニック化粧品とは

オーガニック化粧品の先進国は、フランスやドイツを中心としたヨーロッパ、アメリカです。
これらの国々ではオーガニックの品質を保証する認定団体が存在するために、質の高い原料でつくられたオーガニック化粧品が出回っています。
そのような認定団体の承認を得ているオーガニック化粧品は原料の大半がオーガニック由来のもので、ケミカルは最低限しか含まれていません。

では日本ではどうなっているか、というと、現状では認定団体が存在しておらず、オーガニック化粧品についての共通の定義や位置づけが存在していません。
そのため日本で作られたオーガニック化粧品というものは、メーカーが独自で判断した基準によるものになります。
中には、大半はケミカルで作られているのに少量だけオーガニックのエキスを入れたものでも「オーガニック化粧品」として売られていることもあります。

一般的にオーガニック化粧品と呼ばれるものは、農薬や化学肥料などを使わずに有機栽培で育てられた植物を主な原材料としており、体によいものが大半です。
肌によりよいものを使用するためにも、成分を確認したり、店員の方に尋ねたりして、自分に合ったオーガニック化粧品を探していきましょう。

無添加、自然派、天然由来について

化粧品の中には、無添加や自然派、天然由来などと表示されているものがあります。
オーガニック化粧品と同様に、肌に良さそうなイメージがありますが、それぞれ異なるものですので、理解した上で選択、使用しましょう。

▪無添加
「無添加」とは本来、○○は無添加、という意味で使用することばであり、実際に以前は指定された特定の成分を含まないという意図で表示されていました。
しかし現在ではその指定がなくなったため、「無添加」の定義は特定の意味を持つものではなくなっています。
特別なものが一切添加されていない、という意味でもありません。
この言葉に過剰な期待はせず、含まれる成分等はきちんと確認して選択するようにして下さい。

▪自然派、天然由来
植物から抽出されたエキスなどを成分に含む化粧品を「自然派化粧品」、「天然由来の化粧品」と呼ぶことがあります。
こちらも決まった定義があるわけではなく、比較的多めに使用されている、という意味合いで表示されることが多いようです。
合成成分が主成分であるケースもありますから、こちらも成分に関してはきちんと確認して選択するようにして下さい。

成分をきっちりチェックして使いましょう

このように、日本ではオーガニック化粧品の定義も曖昧で、一般に肌にいいと思われている無添加、自然派、天然由来の化粧品も必ずしも肌にやさしいわけではないことが分かります。
ですから、化粧品選びで大切なのは、それらのキャッチコピーに惑わされずに、自分の目で入っている成分をしっかりと確認して選ぶことです。

海外の認定団体によって認定されたものを選ぶ、という考え方もありますが、日本においてもきちんとした手順、成分で作られているのがたくさん存在します。
自分の肌のためだと考えて、成分を確認する、わかりづらい場合はお店の方に納得するまで説明を受ける、など、手間を惜しまず納得して選択するようにしましょう。