有酸素運動で「下腹の脂肪」がみるみる落ちるようになる“2つの方法”とは?
「下腹についた脂肪が気になって有酸素運動を行っているけれど、思うように脂肪が落ちない…」というお悩みの声を耳にします。
そこで今回は、有酸素運動をしているのに下腹についた脂肪が落ちない場合に是非試していただきたい2つの方法をお伝えします。
- 2022-12-04
- 町田晋一
なぜ下腹についた脂肪を落とすには有酸素運動が有効なのか?
下腹についた脂肪を落とすには、有酸素運動が有効と言えます。なぜなら有酸素運動は、脂肪をエネルギーとして使う運動だからです。
有酸素運動はその名の通り、酸素を利用してエネルギー供給が行われる運動です。
カラダを動かす主要なエネルギーは糖質と脂肪ですが、糖質に比べて脂肪はその中に含まれている酸素の量が少ないため、脂肪を消費するには大量の酸素が必要となります。
このようなことから、脂肪を落とすには有酸素運動が有効と言えるのです。
有酸素運動をしているのに下腹についた脂肪が落ちない理由
それではなぜ有酸素運動をしているのに、下腹についた脂肪が落ちないのでしょうか。
その理由として、次の2つが考えられます。
- 姿勢
- 有酸素運動の運動強度と時間
詳しく説明していきましょう。
1:姿勢
もしかして背中が丸まった「猫背」の姿勢のままで有酸素運動を行っていませんか?
猫背になると、心臓や肺などを取り囲んでいるカゴ状の組織である「胸郭」が落ち込み狭くなります。すると換気量が低下してしまい、体内に取り込める酸素の量が少なくなります。
体内に取り込める酸素の量が少なくなる分、消費できる脂肪量も少なくなってしまうことになります。そのため猫背の姿勢で有酸素運動を行うと、脂肪燃焼効率が低下してしまうと言えます。
2:有酸素運動の運動強度と時間
「下腹についた脂肪を落としたい!」という気持ちが強すぎて、呼吸が激しく乱れるほどの運動強度で有酸素運動を行っていませんか?
そうするとやはり体内に十分な酸素が供給できなくなるので、却って脂肪燃焼効率が低下してしまうことになります。脂肪を燃焼しているつもりが、“不完全燃焼”しているのです!
また、有酸素運動を1時間以上行っても、さほど脂肪燃焼効果はなく、むしろ脂肪のつきやすいカラダになってしまうと言えます。
長時間有酸素運動を行うと、エネルギーが不足した状態となります。そうなると、カラダは筋肉を分解してエネルギーを作り出そうとしてしまいます。
その結果、筋肉量が減少し基礎代謝の低下へとつながってしまうため、脂肪のつきやすいカラダになってしまうと言えるのです。
「有酸素運動をしても下腹についた脂肪を落ちない」という問題を解決に導く“2つの方法”
このように有酸素運動をしても下腹についた脂肪が落ちない理由として、「猫背の姿勢」と「有酸素運動の運動強度と時間」の2つが考えられます。
そのため、以下の2つの方法を実践することで、有酸素運動による脂肪燃焼効果を上げることができると考えられます。
- 「猫背の姿勢」を改善する
- 「有酸素運動の運動強度と時間」を脂肪燃焼に適したものにする
方法1:「猫背の姿勢」を改善する
猫背の姿勢は、胸の筋肉である「大胸筋」と「小胸筋」、背中の筋肉である「広背筋」の緊張が強く、肩甲骨の内側にある「肩甲骨内転筋群」と脊柱起立筋上部の筋力が低下している状態です。
そのため猫背を改善させるには、
- 「大胸筋及び小胸筋」へのストレッチ
- 「広背筋」へのストレッチ
- 「肩甲骨内転筋群及び脊柱起立筋上部」を強化するエクササイズ
の3つを行うようにします。
(1)「大胸筋及び小胸筋」へのストレッチ
- 壁の横に立ち、肘を肩の高さまで上げて肘を90度に曲げて、肘の内側を壁に当てます。
- ストレッチする側の足を一歩前に踏み出して、壁に当てた肘の内側を支点にカラダを反対側へ回旋させることで、大胸筋と小胸筋がストレッチされます。
左右それぞれ心地よく筋肉が伸ばされていることが感じられる強度で、30秒間ストレッチします。
ポイントは、
- 肘の内側を壁から離さないようにすること
- 胸をしっかり張ること
の2つです。
(2)「広背筋」へのストレッチ
- 四つん這いの体勢から両手を前に伸ばし、お尻をかかとまでスライドさせます。
- 小指側を天井に向けつつ目線をお腹に向けることで、広背筋がストレッチされます。
余裕がある場合は、両腕で頭を挟むように両手の間隔を狭くしてみましょう。
やはり筋肉が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で、30秒間伸ばし続けます。
- 小指側を天井に向けること
- 目線をお腹に向けること
がポイントです。
(3)「肩甲骨内転筋群及び脊柱起立筋上部」を強化するエクササイズ
- マットにうつ伏せになり、両腕を肩のライン上に広げて親指側を天井に向けます。
- 胸を床から離して、その体勢を維持したまま、息を吸いながら肩甲骨を内側に寄せることで両腕を上げていき、上げ切ったところで1~3秒間キープします(写真上)。
- 息を吐きながら両腕を床に触れる手前まで下ろす(写真下)という動作を繰り返します。
15~20回を1分程度の休憩を挟みながら、2~3セット行います。
肩甲骨の内側ではなく腰の筋肉に効いてしまっている場合、上体を起こしすぎてしまっていることが考えられます。その場合、お腹を床から離さないようにしてみましょう。
方法2:「有酸素運動の運動強度と時間」を脂肪燃焼に適したものにする
有酸素運動で脂肪を燃やすには、酸素が体内に十分に行き届く運動強度で行う必要があります。それには、息が軽く弾む程度の「ややきつい」と感じられる強度で行うようにします。
また、有酸素運動で脂肪を燃焼させるには、10~30分行う程度で十分と言えます。
更に筋トレの後のタイミングで有酸素運動を行うようにすると、分解された脂肪がエネルギーとして使われるようになるので、より効率よく脂肪を落とすことができます。
「効果の高い有酸素運動」で下腹についた脂肪を落としましょう!
今回は、「下腹についた脂肪が気になって有酸素運動を行っているけれど、思うように脂肪が落ちない」という場合の解決策をお伝えしました。
- 「猫背の姿勢」を改善する
- 「有酸素運動の運動強度と時間」を脂肪燃焼に適したものにする
この2つだけで、有酸素運動による脂肪燃焼効果をグンと上げることができますので、早速トライしてみてください!
「有酸素運動といっても、どんな種目を行えばよいかわからない…」という方は、【体脂肪を減らしたい人にお勧めな有酸素運動3選】で詳しくお伝えしておりますので、是非こちらも併せてお読みください!
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お腹痩せトレーナー。 1972年埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。 東京都渋谷区・新宿区のパーソナルジムで、ぽっこりお腹に悩む女性のお腹痩せ成功をサポートしている。食事制限をしない、無理なくお腹瘦せできる独自のメソッドを提唱。 これまでぽっこりお腹に悩んでいた女性の腹囲を、2ヶ月で平均−5.6㎝のお腹痩せ成功に導く。 パーソナルトレーニング指導歴23年。