「リバースクランチ」で下腹を効果的に引き締める2つのポイント
多くの女性を悩ます「ぽっこりと出た下腹」。下腹引き締めには「リバースクランチ」という腹筋エクササイズが有効ですが、そのためにはポイントを踏まえた上で行う必要があります。
そこで今回は、リバースクランチで下腹を効果的に引き締めるためのポイントをお伝えします。
- 2022-09-23
- 町田晋一
そもそも「リバースクランチ」とは?
まずは「リバースクランチ」とはどんなエクササイズなのかお伝えしておきましょう。
上半身を起こすことで腹直筋上部を鍛える「クランチ」に対して、「リバースクランチ」は下半身を起こすことにより腹直筋下部を鍛える腹筋エクササイズです。
リバースクランチ
- 床に仰向けになり、膝と股関節を90度に曲げます。両腕はカラダの真横に「ハの字」に構えます(写真上)。
- 膝と足をしっかり閉じたまま、息を吐きながら下腹部を支点に骨盤を起こします(写真下)。
- 「仙骨」というお尻の上にある骨が床から離れるまで起こしたら、息を吸いながらゆっくりと骨盤を下ろします。
なぜ下腹引き締めに「リバースクランチ」が有効なのか?
いくつか存在する腹筋エクササイズの中で、なぜリバースクランチが下腹引き締めに有効と言えるのでしょうか。
その理由は、ぽっこり下腹の原因の一つでもある「骨盤の開き」の改善につながるからです。
リバースクランチを行うことで、腹直筋下部に加えて股関節内転筋群を鍛えることができます。股関節内転筋群とは内ももの筋肉のことで、「恥骨筋」「短内転筋」「長内転筋」「大内転筋」「薄筋」という5つの筋肉から成ります。
腹直筋下部と股関節内転筋群は骨盤下部にある「恥骨」に付いている筋肉なので、これらの筋肉が緩んでしまうと恥骨が外に開いた状態になってしまいます。
そこで腹直筋下部と股関節内転筋群を鍛えることで恥骨の開きを改善し、ぽっこり下腹の解消につなげることができます。その結果、「リバースクランチ」は、下腹引き締めに有効なエクササイズと言えるのです。
「リバースクランチ」で下腹を引き締める2つのポイント
リバースクランチは下腹引き締めに有効と言えますが、ただやみくもに行っても下腹引き締め効果は期待できません。下腹を引き締めるためには、以下の2つのポイントを踏まえておく必要があります。
- 下腹部を支点に骨盤を起こすこと
- 膝と足をしっかり閉じること
では、詳しくお伝えしましょう。
ポイント1:下腹部を支点に骨盤を起こすこと
そうすることで、腹直筋下部に効かせることができるからです。
腹筋エクササイズは、効かせたい部位を支点にしてカラダを起こすことが原則です。そのため腹直筋下部に効かせたい場合は、下腹部、ちょうどおへその下の部分から骨盤を起こすようにしましょう。
ポイント2:膝と足をしっかり閉じること
膝と足を離してしまうと、腹直筋下部への刺激が逃げてしまうからです。また、膝と足をしっかり閉じることで、股関節内転筋群も鍛えることができるようになります。
そのため、膝と足をしっかり閉じることを心がけることで、骨盤の開きを改善し、ぽっこり下腹の解消に導くことができます!
リバースクランチを行っても下腹に効かない原因とは?
「それでも下腹に効かない…」という場合、考えられる原因として、
- 骨盤ではなく「股関節の動き」で行ってしまっている
- 骨盤を下ろした時、腹筋の力が抜けて腰が反ってしまっている
という2つが考えられます。
1. 骨盤ではなく「股関節の動き」で行ってしまっている
お腹の下の部分ではなく太もも付け根に効いてしまったり、腰が痛くなってしまったりする場合、股関節の動きでリバースクランチを行っていることが考えられます。
本来、骨盤を起こすべきところを、股関節の曲げ伸ばし動作でリバースクランチを行ってしまっているのです。そうすると、「腸腰筋」という太もも付け根前面にある筋肉に効いてしまうので、下腹への効果が感じられなくなってしまいます。
2. 骨盤を下ろした時、腹筋の力が抜けて腰が反ってしまっている
リバースクランチを行った後、下腹への効果よりも腰の痛みが強く感じられる場合、骨盤を下ろした時に腰が反ってしまっている可能性があります。
腹筋の力が抜けてしまって、腰の反りが強くなってしまうのです。すると下腹の筋肉ではなく、腰の筋肉が緊張を繰り返してしまうことになります。
リバースクランチをしても下腹引き締め効果が感じられない場合に行っておきたい2つのストレッチ
リバースクランチを股関節の動きで行ってしまったり、骨盤を下ろした時に腹筋の力が抜けてしまったりする場合、骨盤の前傾が強くなっていることが考えられます。そこでリバースクランチを行う前に、強く前傾した骨盤をリセットする必要があります。
強く前傾した骨盤をリセットするには、次の2つのストレッチが効果的です。
- 腸腰筋への静的ストレッチ
- 骨盤後傾方向への動きを高める動的ストレッチ
では、ストレッチのやり方を詳しくお伝えしていきましょう。
1. 腸腰筋への静的ストレッチ
- 脚を前後に開き、前脚の膝を立てて後ろ脚は後方に伸ばします。
- 両手を立てた前脚の膝の上に乗せて、上体を真下に下ろし骨盤を後傾させると、後ろ脚の腸腰筋がストレッチされます。
左右それぞれ筋肉が心地よく伸ばされていることが感じられる強度で、30秒間伸ばし続けるようにします。
ポイント及び注意すべき点
骨盤を後傾させるには、目線をお腹に向けるようにします。
ストレッチ中、骨盤は正面を向くようにしましょう。
2. 骨盤後傾方向への動きを高める動的ストレッチ
四つん這いとなり、上の写真のように腰を軽く反らせた体勢から腰を丸めるという動作を10回行います。
ポイント及び注意すべき点
少しずつ「腰を丸める」という動きを大きくしていくようにすることが、動きを高めるコツです。
必ず高めたい動きである「腰を丸める」という動きで終わるようにしましょう。
リバースクランチを効果的に行って「引き締まった下腹」に!
今回は下腹引き締めに有効なエクササイズである「リバースクランチ」を効果的に行うためのポイントについてお伝えしました。
下腹を引き締めたい方にとって必須のエクササイズです!リバースクランチを効果的に行って、引き締まった下腹を手に入れてくださいね!
腹筋エクササイズには、今回ご紹介したリバースクランチ以外にもたくさんの種類があります。そこで次回は、「腹筋エクササイズ特集」としてご自宅でできる腹筋エクササイズを10種目と、その効果についてお伝えしたいと思います。
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お腹痩せトレーナー。 1972年埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。 東京都渋谷区・新宿区のパーソナルジムで、ぽっこりお腹に悩む女性のお腹痩せ成功をサポートしている。食事制限をしない、無理なくお腹瘦せできる独自のメソッドを提唱。 これまでぽっこりお腹に悩んでいた女性の腹囲を、2ヶ月で平均−5.6㎝のお腹痩せ成功に導く。 パーソナルトレーニング指導歴23年。