「骨盤のゆがみ」を改善し「お腹痩せ」に導くエクササイズ3選
前回は骨盤のゆがみを整える5つのストレッチをご紹介しました。
骨盤のゆがみを整えるには、ストレッチで柔軟性のバランスを整えるだけでは不十分で、筋力バランスも整えておく必要があります。
そこで今回は、骨盤まわりの筋力バランスを整えるために行っておきたい3つのエクササイズをご紹介します。
- 2022-08-20
- 町田晋一
なぜ「骨盤のゆがみを整えるにはストレッチだけでは不十分」と言えるのか?
骨盤のゆがみを整えるには、ストレッチだけでは不十分です!
なぜなら、骨盤を支える筋力が弱いままだと、柔軟性のバランスを整えてもすぐに元のゆがんだ状態に戻ってしまうからです。そのため、骨盤まわりの筋力バランスも整える必要があると言えるのです。
骨盤まわりには、「腹筋群」と「脊柱起立筋」などといった体幹の筋肉があり、これらが骨盤を支えています。したがって、体幹の筋肉を鍛えることで骨盤まわりの筋力バランスを整えることができると言えます。
骨盤まわりの筋力バランスを整える際に“よくある間違い”とは?
「体幹の筋肉」というと、腹筋と背筋(脊柱起立筋)を連想される方が多いのではないでしょうか。それ自体は間違いではありません。
しかし、骨盤のゆがみを整えるのに、「クランチ」や「サイドベント」、「バックエクステンション」などといったエクササイズを行うのは間違いと言えます。
なぜならばこれらのエクササイズは、「腹直筋」、「外腹斜筋」、「脊柱起立筋」といった骨盤の動きに関与する筋肉を鍛えるエクササイズだからです。
ここで求められるのは、「骨盤まわりの安定性」です。骨盤まわりの安定性に関与する体幹の筋肉は、「腹横筋」、「内腹斜筋」、「多裂筋」といった深層部にある筋肉です。そこで、骨盤まわりの筋力バランスを整えるには、これらの筋肉を鍛えるエクササイズを行うようにします。
骨盤まわりの筋力バランスを整えるために行っておきたい3つのエクササイズ
それでは骨盤まわりの筋力バランスを整えるためには、具体的にどのようなエクササイズを行うべきかお伝えしていきましょう。
行うべきエクササイズは3つだけで、しかもヨガマット1枚あればできるものです!ヨガマットがない場合は、大きめのバスタオルを1枚ご用意ください。
準備はよろしいですか?では、始めましょう!
(1)プランク
- 肘を床についた「腕立て」の体勢を作ります。肘は肩の真下に位置するようにします。
- 頭、肩、お尻、そして下腿部を結ぶラインが一直線の状態をキープします(写真赤線参照)。ちなみに「プランク」とは「板」という意味があります。そのため、カラダで一枚の板を作るイメージで行うとよいでしょう。
頭から下腿部までを結ぶラインを一直線に保つことで、腹横筋と多裂筋を鍛えることができます。
30~60秒を1分程度の休憩を入れながら2~3セット行います。
ポイント及び注意すべき点
腰が落ちてこないように、お腹(腹横筋)で引き上げるようにすることが腹横筋に効かせるコツです(写真赤矢印参照)。
腰またはお尻が上がり過ぎてしまわないようにしましょう。「腰を落とさないようにしよう」という意識が強すぎて、腰やお尻が上がり過ぎてしまうと、頭から下腿部までを結ぶ一直線のラインが崩れてしまうので、エクササイズ効果がダウンしてしまうことになります。
プランクを行う際は、顔を上げないようにしましょう。顔を上げてしまうと頭から下腿部までを結ぶラインが崩れてしまうばかりか、頚椎に負担がかかってしまうからです。
また、エクササイズ中は呼吸を止めずに自然な呼吸を心がけるようにしましょう。
(2)サイドブリッジ
- 肘を床についた横向きの体勢となり、肘は肩の真下に位置するようにします。両膝は直角に曲げて、上から見て肘と膝を結ぶラインが一直線となるようにします。
- 胸を正面に向けて、上の手は骨盤の横に添えておきます。床側の膝から肩を結ぶラインが一直線の状態をキープします(写真赤線参照)。
横向きの体勢で骨盤を支えることで、内腹斜筋を鍛えることができます。
左右それぞれ、30~60秒を2~3セット行います。
ポイント及び注意すべき点
骨盤をしっかり引き上げるようにすることで、床側の内腹斜筋を鍛えることができます。
エクササイズ中、顔と骨盤は正面を向くようにしましょう。カラダがねじれた状態でサイドブリッジを行ってしまうと、ターゲットである内腹斜筋への効果がダウンしてしまうからです。
プランクと同様、エクササイズ中は呼吸を止めずに自然な呼吸を心がけるようにしましょう。
(3)ハイプランクツイスト
- 手を床について「腕立て」の体勢を作り、手は肩の真下に位置するようにします。
- 頭、肩、お尻、そして下腿部を結ぶラインが一直線となるようにし、そこから骨盤を捻り、膝を反対側のわきの下に引きつける動作を左右交互に繰り返します。
体幹部のラインを一直線に保ちながら骨盤を左右交互に捻る動作を繰り返すことで、腹横筋と多裂筋、内腹斜筋及び外腹斜筋を鍛えることができます。
20~30回を1分程度の休憩を入れながら、2~3セット行います。
ポイント及び注意すべき点
ターゲットとなる腹横筋と多裂筋、内腹斜筋及び外腹斜筋に効かせるには、上体(肩及び胸部)が動かないようにしっかり固定することがポイントです。
「骨盤のゆがみ」を改善し、「お腹痩せ効果」につなげるためには?
今回は、骨盤まわりの筋力バランスを整えるエクササイズを3つご紹介しました。
前回ご紹介した骨盤まわりの柔軟性バランスを整える5つのストレッチと合わせてエクササイズを行うことで、骨盤のゆがみ改善に導くことができ、お腹痩せ効果につなげることができます!
但し、そのためには、ストレッチとエクササイズを最低でも週3回は行うようにしましょう。「すっきりお腹」を目指して、頑張って続けてみてくださいね!
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お腹痩せトレーナー。 1972年埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。 東京都渋谷区・新宿区のパーソナルジムで、ぽっこりお腹に悩む女性のお腹痩せ成功をサポートしている。食事制限をしない、無理なくお腹瘦せできる独自のメソッドを提唱。 これまでぽっこりお腹に悩んでいた女性の腹囲を、2ヶ月で平均−5.6㎝のお腹痩せ成功に導く。 パーソナルトレーニング指導歴23年。