さむーい冬はのんびりお風呂!“香り”のパワーでリラックスしよう【part1】アロマバスを楽しもう
気温が低くなる冬は、温かいお風呂が恋しい季節です。湯船につかれば、体の深部がポカポカして美容や健康にメリットがたくさん。ただ入浴するのではなく、アロマバスにすれば香りの効果で心身のコリがほぐれますよ。
香りの効果やアロマバスのやり方を知り、お風呂をリフレッシュタイムにしましょう。
- 2021-12-18
- 森本悠希
香りとリラックスの関係
森林や花、柑橘類など、さまざまな自然の香りをかぐと、反射的に「落ち着く」「ホッとする」と感じませんか?これは、香りが脳にダイレクトに作用して、リラックスさせてくれるからなんです。
私たちが香りを感じるのは、香りの成分が鼻の粘膜に付着するから。この刺激が電気信号として、感情を司る大脳辺縁系に伝達。大脳辺縁系は、リラックスに関係する自律神経を受け持つ視床下部と連携しています。
香りにより生まれた「心地よい」という感情が、大脳辺縁系⇒視床下部⇒自律神経に伝わり良い作用をもたらすので、リラックスにつながるんです。
では、視覚や聴覚の刺激で反射的にリラックスできないのはなぜなのでしょうか。美しい花を見たり、ヒーリングミュージックを聴いたりしたとき、電気信号は知性に関わる大脳新皮質に伝わります。
嗅覚は「良い香りがする」「好きな香りがする」と感じた後に「ああ、花の香りだ」と認識。視覚は「花だ」と認識したあとに「好き」「嫌い」という感情が生まれます。この情報伝達の違いにより、嗅覚は反射的にリラックスできますが、視覚・聴覚は反射的ではないのです。
“香り × お風呂”は最強のリラックスタイムを叶える
香りだけでも十分リラックスできますが、せっかくなら心身のコリをほぐしたいもの。そこでおすすめしたいのが、香り × お風呂です。
湯船につかると3つの作用が働き、心身がリラックスできます。そこに香りがプラスされれば、最強のくつろぎタイムが過ごせるのではないでしょうか。
memo:入浴の3つの作用
温熱作用
体が深部から温められ、冷えをリセット。血液の流れが良くなる。疲労回復、発汗による体内スッキリ&美肌効果などが得られる。
水圧作用
水の圧力で体がしめつけられ、血液とリンパ液の流れがスムーズに。足のむくみ解消につながる。
浮力作用
首までお湯にはいると、体重の1/10程度になる。重力から開放されて、体の緊張がほぐれる。
アロマバスのやり方
湯船に精油を入れて入浴するのがアロマバスです。温かいお湯によってふわっと広がる心地よい香りに癒やされますよ。また、香りの成分を濃縮した精油を湯船に入れると、皮膚にふれて浸透。肌にも良い影響を及ぼします。
アロマバスのやり方は「湯船に数滴の精油を垂らしてかき混ぜる」という情報もありますが、あまりおすすめできません。精油はお湯に溶けないので、そのままでは原液が直接肌に触れる場合があります。精油は希釈して使うのが基本なので、原液が肌に触れると肌荒れやかゆみなどのトラブルを起こしかねません。
ここで、アロマバスを楽しむ3つの方法を紹介するので、参考にしてください。いずれの場合も、材料を湯船に入れたらしっかりかき混ぜましょう。なお、必要な材料は手作り化粧品の材料を扱うお店や、アロマショップで手に入りますよ。
植物オイル
1つ目は植物オイルと混ぜる方法です。オイルの保湿効果で、お肌しっとりも期待できます。
使用するオイル
100%植物オイルかつコスメグレードのホホバオイルやオリーブオイル、アーモンドオイルなどと混ぜましょう。食用オイルだと不純物が含まれるため、肌トラブルの原因になる場合があります。
分量
小さじ1程度のオイルに精油3滴をたらしてよく混ぜます。
天然の塩
ヒマラヤ岩塩や死海の塩など、天然の塩を使う方法もあります。ミネラル豊富な天然の塩は、温熱作用を高めて発汗を促す・肌の保湿といった美容面のメリットも。
使用する塩
アロマバスに使用するのは「天然の塩」です。精製された食塩とは異なるので注意してください。
分量
天然の塩大さじ2に精油3~5滴を垂らして混ぜます。
乳化剤
水に溶けないものを混ぜ合わせる役割をするのが乳化剤です。化粧品の乳液やクリームにも使われています。乳化剤を使えば、精油がお湯と完全に混ざりあうので、精油初心者の方におすすめです。
使用する乳化剤
「アロマバス」「アロマバス用乳化剤」でネット検索すると、商品を見つけられます。肌が敏感な方は、天然成分に由来した乳化剤を選ぶと良いでしょう。
分量
製品ごとに異なります。パッケージや容器で確認してください。
おすすめの精油
どんな効果がほしいかにより、選ぶべき精油は異なります。悩み別におすすめの精油をチェックしておきましょう。
心のコリをほぐしたい、リラックスしたい
ラベンダー、カモミール、ローズマリー
気持ちを上向かせたい、リフレッシュしたい
オレンジスイート、ベルガモット
女性特有の不調
ローズ、ゼラニウム、クラリセージ
ぐっすり眠りたい
ラベンダー、サンダルウッド、イランイラン
花粉症がつらい
ユーカリ、ペパーミント
アロマバスの注意点
心身へのメリットが多いアロマバスですが、注意点があります。思わぬトラブルを引き起こさないためにも、必ずチェックしておきましょう。
- 3歳未満の子どもには使わない
- 妊娠中、病気療養中の場合は、使用に注意が必要な精油がある。ラベルの注意書きを必ず確認する
- アロマバス中に気分が悪くなったり、肌トラブルを感じたりした場合は入浴を中止する
毎日の疲れを香りでリフレッシュ
仕事や育児に忙しい日々を過ごしているなら、1日の終わりはアロマバスで心身の疲れを癒やしましょう。精油を入れたお湯に肩まで浸かったら、全身の力を抜いて鼻から深呼吸を。ゆったりしたリズムで呼吸を繰り返すと、心身ともに深くリラックスできますよ。
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教育、出版業界を経てフリーライターに。スタンダードな美容法からマニアックな健康法まで、情報収集・実践するのがライフワーク。キレイ&健康でありたいと願う女性をサポートできる情報を発信していきます。