筋肉量を増やして「免疫力」アップ!あまり知られていない筋肉量を増やすメリット
筋肉量を増やすことは基礎代謝アップにつながり、太りにくいカラダにすることができるということはよく知られています。
筋肉量を増やすことで得られるメリットはそれだけではありません!免疫力を上げる効果も期待できると言えます。
そこで今回は、筋肉量が増えることで免疫力がアップする理由と、筋肉量を増やすためのポイントなどについてお伝えしたいと思います。
- 2020-08-07
- 町田晋一
なぜ筋肉量がアップすると免疫力が上がるのか?
それではなぜ筋肉量が増えると免疫力を上げることができると言えるのでしょうか。
その理由は、筋肉量が増えると体温が上昇し、免疫力がアップすると言われているからです。
「体熱」は筋肉で作り出されている!
筋肉には力を発揮して「運動を起こす」という働きの他に、「体熱の産生」という働きもあります。実際、体熱の40%が筋肉で作られていると言われています。
そのため筋肉量が増えると、生み出すことができる熱の量が増えるため体温は上昇し、逆に筋肉量が少なくなると、生み出すことができる熱の量も少なくなってしまうため、体温は下がってしまいます。男性に比べて女性に冷え性が多いのも、女性は筋肉量が少なく、生み出すことができる熱の量が少ないためと言われています。
体温が上がると免疫力がアップする理由
筋肉量が増えると体温が上昇します。ではなぜ体温が上がると免疫力がアップするのでしょうか。
体温が上がると血流が良くなります。血液の中には免疫機能を持った白血球が存在し、その白血球が体内を巡ることで病原菌が退治されるようになります。そのため体温が上がると免疫力がアップすると言えるのです。
体温が1℃上昇すると免疫力は5~6倍アップし、逆に体温が1℃下がると血流が悪くなり、免疫力は30%ダウンします。
以上のことから、筋肉量がアップして体温が上昇すると免疫力が上がり、逆に筋肉量が少なくなると体温が下がり、免疫力のダウンにつながるということになるのです。
筋肉量を増やすために押さえておきたい2つのポイント
免疫力をアップさせるには体温を上げることが必要で、それには筋肉量を増やす必要があります。
筋肉量を増やすには「筋トレ」が有効ですが、ただ闇雲に行っても筋肉量を増やすことはできません!筋肉量を増やすために筋トレを行う際に、押さえておきたいポイントが2つあります。
1つは、10~8回程度反復可能な強度で、30秒~1分程度の休憩を挟みながら3~5セット行うことです。
筋肉量を増やすには、「成長ホルモン」の分泌を促す必要があります。成長ホルモンには文字通り、骨や筋肉の成長を促す作用があります。成長ホルモンは、筋肉中に乳酸が蓄積されることで脳下垂体前葉から分泌されるようになります。筋肉中に乳酸を蓄積させるためには、筋肉を疲労させる必要があります。そのため筋肉量を増やす目的で筋トレを行う場合は、10回前後反復可能な強度で、セット数はやや多めで、セット間の休憩時間も短めなものになります。
また、筋肉量をできるだけ効率良く増やすためには、下半身への多関節運動を中心に行うようにするとよいでしょう。なぜなら全身の筋肉のうちの70%を下半身が占めており、多関節運動を行うことでより多くの筋肉を刺激することができるからです。
「多関節運動」とは文字通り、多くの関節が動員される運動のことで、それに対して1つの関節しか動員されない運動のことを「単関節運動」と言います。「スクワット」や「腕立て伏せ」などは前者に該当し、膝の曲げ伸ばしを繰り返す「レッグエクステンション」や肘の曲げ伸ばし動作を繰り返す「トライセプス・キックバック」などは後者にあたります。
したがって筋肉量アップには、「スクワット」や「ランジ」といった下半身への多関節運動を中心にプログラムを組んでいき、10~8回程度反復可能な強度に設定し、3~5セットを30秒~1分程度の休憩を入れながら行うようにします。
「筋肉量を増やす」には筋トレだけでは不十分!
しかし、「ポイントを押さえて筋トレをしているけれど、思うように筋肉量が増えない…」という声も耳にします。
筋トレをしているけれど筋肉量が増えない原因として、タンパク質の摂取量が不足していることが考えられます。タンパク質の1日の摂取量の目安は、体重1kgにつき1gと言われています。例えば体重が50kgの人であれば、1日に50g摂取する必要があるということです。
ちなみにコンビニなどで販売されている紙パック式のプロテインは、1本あたり15gのタンパク質が含まれています。また卵1個に含まれるタンパク質の量は6~7gと言われています。そう考えると、普段摂っているタンパク質の量は、1日の摂取量の目安に追いついていないことがお分かりいただけると思います。
また、タンパク質は摂り方がポイントで、三食に分けて摂るようにしましょう。一度にまとめて摂ってしまってもタンパク質は全て吸収されない上、余ってしまったタンパク質は中性脂肪として蓄積されてしまうからです。
「筋肉量を増やすこと」はマイナスよりもプラスがいっぱい!
今回は筋肉量が増えることで免疫力がアップする理由と、筋肉量を増やすために必要なポイントについてお伝えしました。
〈筋肉量アップ=ムキムキなカラダ〉というイメージを抱いている方がまだ多いですが、実はそんなにムキムキにはならないものです。むしろ筋肉量が少ない方が冷えやすくなったりむくみやすくなったり、免疫力が低下したりとマイナス面が大きいと言えます。「冷え」や「むくみ」、「脂肪がつきやすい」などといった問題も、筋肉量を増やすことで解消につなげることができます!
早速今日から筋肉量アップに取り組んでみましょう!
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お腹痩せトレーナー。 1972年埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。 東京都渋谷区・新宿区のパーソナルジムで、ぽっこりお腹に悩む女性のお腹痩せ成功をサポートしている。食事制限をしない、無理なくお腹瘦せできる独自のメソッドを提唱。 これまでぽっこりお腹に悩んでいた女性の腹囲を、2ヶ月で平均−5.6㎝のお腹痩せ成功に導く。 パーソナルトレーニング指導歴23年。