美容女子必見!「EPA」と「DHA」の違い、知っていますか?効果的な摂り方とは
DHAとEPAは、健康や美容に良いと知っている人は多いですよね。しかし、実はそのはたらきには違いがあります。
今回は、その2つのはたらきの違いや、1日の摂取量についてご紹介します。
- 2019-09-26
- naomiimai
EPA・DHAとは?簡単に解説!
EPA
- 「エイコサペンタエン酸」の略称で、n-3系脂肪酸の一種
- 体内で作ることができないため、必須脂肪酸と呼ばれている
- 特に青魚に多いのが特徴
鮮度が良く、旬の魚にはEPAだけでなくDHAも含まれています。
はたらき
- 血液の性状をサラサラに保ち、血栓ができるのを予防する
- 「血液サラサラ効果」といわれるのは、EPAのはたらき
- 血管の健康を保つため、生活習慣病予防に効果が期待されている
- 実際、EPAは医学的に利用されている
DHA
- 「ドコサヘキサエン酸」の略称で、EPAと同じくn-3系脂肪酸で、必須脂肪酸
- EPAと同じく、魚に多く含まれている
はたらき
- 脳や目の網膜など、神経系にDHAが豊富に含まれていることから、脳や神経の発達に必要
- 脳の発達、認知症予防、視力を保つ、などのはたらきがある
- 日本の子どもの知能が高い理由は、魚をよく食べるからともいわれている
- 医学的な利用は今のところはされていない
- DHAは血中濃度が安定している
EPAを摂取すると、血液中の濃度は増え、摂取をやめると減ります。EPAを600mg摂取した後、4週間後で血中のEPA濃度は2.5倍になったという報告があります。
DHAは、EPAよりも血液中の濃度は安定しており、増減は起こりにくいといわれています。DHAを900mg摂取した後も、血中DHA濃度はEPAほど増えなかったという報告があります。
EPA、DHAとも、美容や健康に良いはたらきはありますが、酸化されやすいのも特徴。鮮度が高い魚を選ぶようにしましょう。
EPAとDHAのはたらきの違いとは!?
魚に豊富に含まれていて、必須脂肪酸であるEPAとDHA。混同されることも多いですが、何が違うのでしょうか?
「血液がサラサラに」に混同されやすい!?
EPAもDHAも「血液をサラサラにする」と混同されやすいですが、
- EPA:血液の性状を健康に保ち、血栓を予防する(血液をサラサラにする)
- DHA:脳や神経系に関与している
というはたらきの違いがあり、DHAにはEPAの血液サラサラ効果まではないと考えられています。
成人にはEPA、子どもにはDHAが良い?
はたらきの違いから、
- 成人には生活習慣病予防のためにEPA
- 乳幼児や子どもなど、脳の成長のためにDHA
が良いと考えられています。DHAは脳や神経系にはたらきかけるため、認知症予防にも良いとされており、アンチエイジングのために成人が摂るのももちろん良いですね。
大人に対してのDHAのはたらきは未だ不明な点も多く、今後研究が進んでいくと考えられています。
1日の摂取量ってどれくらい?
EPAやDHAは体内で合成できないため、食事などから摂取する必要があります。日本人の食事摂取基準(2015年版)では、EPAとDHAだけでなく、n-3系脂肪酸全体の目安量が設定されています。
◎30~49歳
男性:2.1g 女性:1.6g
◎50~69歳
男性:2.4g 女性2.0g
◎70歳以上
男性:2.2g 女性1.9g
上限値はある?
日本人の食事摂取基準(2015年版)では、「普段の食事から摂取する程度であれば、健康への影響は気にしなくて良い」とのこと。
どれだけ健康に良いものでも、摂り過ぎにはリスクがつきものです。一度に大量に摂取するよりも、毎日1g程度を摂取するようにしましょう。
魚に含まれるEPA・DHAの量は?魚の種類によって違う!?
EPAやDHAを食事から摂取する際、「魚を食べれば良い」と思う人も多いのではないでしょうか。魚の種類によっても、それらの量は異なるため、効率よく摂取したい人は、ぜひ参考にしてみてください。
EPA含有量(可食部100gあたり)
さば 1600mg
キンキ 1500mg
さんま 1500mg
まぐろ 1400mg
いわし 1100mg
DHA含有量(可食部100gあたり)
まぐろ 3200mg
さんま 2800mg
さば 2300mg
ぶり 1700mg
キンキ 1500mg
EPA・DHAの効率的な摂り方とは?
朝に摂るのがおすすめ
EPAやDHAは、朝食に摂取すると、血液中・肝臓の中性脂肪量が低くなるという報告があります。さらに、血液中のEPA・DHA濃度も高くなったとのこと。
とはいえ、なかなか朝食に魚を摂取するのは難しいですよね。いわし缶、いかなご等もEPA・DHAとも多いので、利用してみましょう。
調理後は煮汁も摂取する
EPAとDHAは調理する過程で減ってしまうことがあります。
- 揚げ物 約50%減
- 煮物 約20%減
- 焼き物 約20%減
煮魚や、魚を蒸した料理などの場合、汁の中にはEPAやDHAが流れ出ています。煮汁なども一緒に摂取すると良いでしょう。
刺し身もおすすめ
EPAやDHAは熱に弱く、酸化しやすい性質があるため、生で食べられる刺し身は効率的よく摂取することができます。
EPAとDHAは混同されやすいですが、実はそれぞれに特徴があります。また、魚によっても含有量が異なりますし、調理過程で減ってしまうことも。
EPAとDHAの特徴をつかんで、効率良く摂取しましょう!
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元病院勤務の管理栄養士。栄養指導、チーム医療、献立作成、学会発表など管理栄養士業務を経験。妊娠を機に退職、現在はフリーランスで1児の母。 糖尿病療養指導士、サプリメント管理士の資格有り。 根拠のある「内面からの美容」の情報をお届けいたします。