秋に向けて乾燥対策!体の中から乾燥対策!体を潤す食材とは?
夏が過ぎ、乾燥が気になる季節になってきますよね。スキンケアはもちろん、食事で体の内側から体を潤す方法についてご紹介します。
- 2019-09-13
- naomiimai
肌が乾燥するメカニズムとは?
夏が終わり、秋が近づくにつれて悩むのが乾燥。肌の乾燥対策をするために、まずは肌が乾燥するメカニズムについて解説します。
肌の角質層には、水分を保つ3つの組織がある
- 皮脂膜:毛穴から分泌される皮脂で、肌表面から水分が蒸発するのを防ぎます
- NMF(天然保湿因子):肌の柔軟性と弾力性を保つはたらきがあります
- セラミド(細胞間脂質):肌細胞の隙間をうめる役割があり、水分の蒸発を防ぎます
この3つの組織も、紫外線や刺激によって古くなり、新しい組織に生まれ変わる必要があります。「ターンオーバー」と呼ばれます。
しかし、何らかの原因でターンオーバーが機能しづらくなると、肌の機能が正常にはたらかず、保湿されないため乾燥してしまいます。
肌の乾燥を防ぐためには、肌のターンオーバーが重要なのですね!後ほど、新しい細胞をつくるために必要な栄養素についてもご紹介します。
乾燥対策のキーワードは「肺」!?
中医学の考え方ですが、心・肝・肺・脾・腎のうち、乾燥の影響を受けやすいのは肺です。肺は、呼吸に関する器官ですが、体温調節や皮膚の状態、体内の水分にも深く関わっています。
肺から空気を取り込み、全身に送るため、病原菌などを取り込まないよう、体にはさまざまなバリア機能があります。
しかし、肺は冷たい空気や乾燥に弱いため、免疫力が落ちていたりすると病原菌が体内に侵入してしまいます。皮膚は「第3の肺」ともいわれているため、体表面のバリア機能にも不調があらわれます。
また、肺は水分の調整にも関わっているため、冷たい空気などで肺が乾燥し水分が不足すると、肌も乾燥してしまいます。肌だけでなく、体内の水分が不足しがちになるため便秘気味になる場合も。
肺を乾燥から守り、肌の乾燥も防ぎましょう!
体を潤すために必要な栄養素とは?
たんぱく質
皮膚や筋肉、爪や髪の毛、人の体はたんぱく質でできているため、細胞をつくる原料であるたんぱく質は欠かせません。
亜鉛
亜鉛というと味覚に関わるミネラルですが、肌にも深い関わりがあります。
亜鉛は、新しい皮膚をつくるのに必要です。コラーゲンを作ったり、傷んだ細胞を再生するはたらきがあります。肌だけでなく、髪の新陳代謝を促すため、薄毛に悩む人にもおすすめです。
◎含まれている食材:牡蠣、レバー、たまご、チーズなど
ビタミンA
NMFの生成を促します。皮膚や粘膜を正常に保つはたらきがあります。
◎含まれている食材:レバー、うなぎ、卵黄
ビタミンE
血流を良くするため、新陳代謝を促します。肌の血流が良くなるため、顔色も良くなります。
◎含まれている食材:アーモンド、アボカド、ナッツ類
オメガ3脂肪酸
肌の細胞に必要な細胞膜をつくるのに必要です。また、皮脂腺の機能を良くして、肌に潤いを与えます。不足すると、肌が乾燥し、角質層が厚くなってしまい、肌荒れを起こしやすくなります。
◎含まれている食材:サバ、いわしなど青魚、魚油
体を潤す食べ物とは?
「白い」食べ物は体を潤おすといわれています。
梨
乾燥が気になる秋頃に旬になるため、手に入れやすいのも嬉しいですね。肺に潤いを与えるといわれています。
白ごま
肺に潤いを与え、血流を良くするビタミンEも豊富です。
白きくらげ
皮膚の乾燥に良いといわれていて、のどの乾きにも効果的といわれています。
山芋
潤いを与え、アンチエイジングにも良いといわれています。
体を潤す飲み物とは?
基本的には、温かい飲み物を選択するようにしましょう。温かい飲み物は、代謝を良くするため、体のすみずみにまで栄養が行き渡ります。
また、生姜入りの飲み物も◎。生姜湯や、飲みにくい場合ははちみつを入れても良いですね。生姜には血行促進のはたらきがあるため、おすすめです。
体を温める飲み物を飲むのも良いですが、飲み方も重要です。一気に大量に飲むのではなく、こまめに1日1.5~2リットルほど水分を摂取するようにしましょう。
乾燥対策に辛いものはNG!?
ただ単に辛いものや、スパイスが効いたものを食べると、乾燥につながります。辛いものを食べると汗をかき、体内の水分が失われるためです。
体をあたためたい時は、生姜やネギなど、血流を改善するものを食べるようにしましょう。
偏った食生活はNG!生活習慣から乾燥対策を見直そう
例えば過度なダイエットで食事量が減ると、乾燥肌の原因となります。特にたんぱく質。細胞が新しく生まれ変わるためにはたんぱく質が必要ですが、不足していると肌のターンオーバーが機能しにくくなります。
「野菜だけ食べる」「炭水化物は食べない」など偏った食生活は、必要な栄養素が不足したり、その分、逆に過剰に摂取する栄養素もあります。
寒い時期に向けて、スキンケアだけでなく、体の内側から「潤い」を意識してみましょう!
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元病院勤務の管理栄養士。栄養指導、チーム医療、献立作成、学会発表など管理栄養士業務を経験。妊娠を機に退職、現在はフリーランスで1児の母。 糖尿病療養指導士、サプリメント管理士の資格有り。 根拠のある「内面からの美容」の情報をお届けいたします。