美肌の基本は保湿にあり!化粧品の“3大保湿成分”セラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンの効果とは
化粧品に配合される成分のうち、保湿力が高いセラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンは、“3大保湿成分”と呼ばれています。エイジングケアにも人気の成分ですが、それぞれどんな効果が期待できるのでしょうか?
「自分の肌に必要な成分は?」を考えながら化粧品選びができるようになると、美肌力もぐんっと上がりますよ。
- 2019-07-04
- 森本悠希
3大保湿成分について知ろう
あなたは化粧品の3大保湿成分についてきちんと理解していますか?
化粧品に配合されるセラミド、ヒアルロン酸、コラーゲンは、乾燥対策やエイジングケアに人気の成分です。「保湿」という役割は変わりませんが、それぞれ肌での働き方が異なることを理解しておきましょう。
美しい肌を目指すためにも「保湿できれば何でもよい」ではなく、「自分の肌状態に合わせて成分を選ぶ」ようにしたいですね。
本記事では、3大保湿成分の働きについて解説します。
セラミド
「最強の保湿成分」とも言われるセラミド。しかし、セラミドは種類が多々あり、セラミドならどれでも「保湿力最強!」というわけではありません。
まず、セラミドは大きく4つに分類されます。
- ヒト型セラミド…酵母などから作られる
- 天然セラミド…馬など動物から抽出される
- 植物性セラミド…米やこんにゃくなど植物から抽出される
- 合成セラミド(疑似セラミド)…石油などを原料に、人工的に合成される
4つの中で保湿力にすぐれているのは、ヒト型セラミドと天然セラミドです。特に、ヒト型セラミドは、人間の肌にもともと存在するセラミドと構造が類似しているので、肌に低刺激な点もポイント。
乾燥肌、敏感肌、年齢肌のケアなら、ヒト型セラミド配合の化粧品がおすすめです。しかし、ヒト型セラミドは高価な成分なので、化粧品そのものの価格が高くなるのが難点といえます。
ヒアルロン酸
まず、注意したいのは、化粧品に配合されるヒアルロン酸と、肌にもとから存在するヒアルロン酸は役割がまったく異なる点です。
肌にもとから存在するヒアルロン酸は、肌の弾力に関わっています。肌内部のヒアルロン酸が減少すると、肌はやわらかさや弾力を失って、しわやたるみを引き起こします。
化粧品に配合されるヒアルロン酸には保湿の役割しかなく、肌に存在するヒアルロン酸のかわりにはなりません。
しかし、ヒアルロン酸配合の化粧品で、「しわを目立たなくする」という記載を目することがありますよね。これは、肌の水分をキープして肌をふっくらさせる⇒結果としてしわが目立たなくなるということです。
化粧品に配合されるヒアルロン酸は大きく3種類あります。
- ヒアルロン酸Na(ヒアルロン酸ナトリウム)…角質層には浸透せず、肌表面を保湿
- 浸透型ヒアルロン酸…加水分解ヒアルロン酸のこと。角質層に浸透して、肌の内側を保湿
- スーパーヒアルロン酸…アセチル化ヒアルロン酸のこと。ヒアルロン酸Naの約2倍の保湿力がある
ヒアルロン酸は種類によって、肌のどこで働くかや保湿力に差があることをおさえておきましょう。
コラーゲン
ヒアルロン酸同様、化粧品に配合されるコラーゲンの役割も保湿です。肌内部にもとからあるコラーゲンが失われるとしわやたるみを引き起こしますが、化粧品でコラーゲンを補っても、肌にもとからあるコラーゲンの代わりにはなりません。
化粧品に配合されるコラーゲンは、基本的には角質層には浸透せず肌表面を保湿する成分です。表面にうるおいのベールをつくって、肌の水分をキープします。
近年は、角質層に浸透する分子量が小さい低分子コラーゲンが登場しました。低分子コラーゲンは、角質層内の水分をしっかり保持して、肌をふっくらさせるのでエイジングケアにもおすすめです。
肌の乾燥はどんなトラブルを引き起こす?
美しい肌を維持するには、肌のうるおいが欠かせません。3大保湿成分は、美肌の土台作りに必要な化粧品成分なのです。
ここでは、肌が乾燥するとどのようなトラブルが起きるのかをチェックしておきましょう。
ターンオーバーを乱す
肌が乾燥すると、肌のターンオーバーが乱れます。ターンオーバーとは、肌の奥にある基底層で生まれた新しい細胞が、徐々に肌表面に上がってきて角化細胞になり、最後は古い角質(垢)として肌の外に排出される一連のプロセスのこと。
ターンオーバーが整っていれば、古い細胞と新しい細胞の入れ替わりが行われて、キメが整ったふっくら肌をキープできるのです。
しかし、ターンオーバーが乱れると、古い角質が肌表面に蓄積されます。古い角質が厚く積み重なる角質肥厚(かくしつひこう)による肌のくすみ、古い角質が毛穴に蓄積して起きる毛穴詰まり・角栓・ニキビなど、さまざまなトラブルが発生します。
また、ターンオーバーが乱れた肌は、水分保持力が低下するので、肌の乾燥がよりひどくなる場合もあります。
バリア機能を低下させる
肌の一番上にあるのが表皮です。表皮は4層構造で、最上層にあるのが角質層。角質層の内部は、角質細胞とそのすき間をぴったり埋める細胞間脂質で構成されています。
細胞間脂質は肌内部の水分が逃げるのを防ぐと同時に、外からの刺激(紫外線、ほこり、ウイルス)から肌を守るバリアの役割を担っています。
外気の乾燥や紫外線、加齢やストレスなどは、細胞間脂質を減少させる要因です。細胞間脂質が減るとバリア機能が低下して、肌のピリピリやかゆみなどのトラブルを引き起こします。
しわやたるみを引き起こす
肌が乾燥すると、肌が柔軟性や弾力を失います。すると、肌のハリが低下してしわやたるみを引き起こすのです。
しわやたるみは加齢によるものと思われがちですが、実は肌の乾燥が原因の場合もあることを覚えておきましょう。
保湿成分+αで美肌力をUP
肌の美肌力をUPしたいなら、保湿を基本に肌悩みに合わせた化粧品成分をチョイスしましょう。
- しみやくすみを防ぎたい…ビタミンC誘導体、アルブチン、プラセンタなどの美白有効成分
- しわやたるみが気になる…レチノール、ナイアシン、ビタミンC誘導体など、コラーゲン合成をサポートする成分
- ニキビをなんとかしたい…グリチルリチン酸2K、ビタミンEなどニキビに有用な成分
自分の肌状態に合わせた「保湿+αの化粧品成分」で、自信素肌を目指したいですね。
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教育、出版業界を経てフリーライターに。スタンダードな美容法からマニアックな健康法まで、情報収集・実践するのがライフワーク。キレイ&健康でありたいと願う女性をサポートできる情報を発信していきます。