今さら他人に聞けないスキンケアの基礎知識。素朴な疑問を解決しよう
理想の肌を目指して毎日行うスキンケア。その中で「化粧水をバシャバシャ使うのは本当に正しいの?」「乳液とクリームは両方必要?」など素朴な疑問を感じたことはありませんか?スキンケアの疑問は、なんとなく他人に聞きにくいという人のために、素朴な疑問をまとめました。
- 2018-11-23
- 森本悠希
美容に正解はない?
うるおいあふれる「ぷるぷる肌」・毛穴の目立たない「なめらか肌」・たるみのない「上向き肌」など、理想の肌を叶えるために毎日スキンケアを行うのが女子のたしなみ。しかし、今のスキンケア方法が正しいのか、使っているアイテムは間違えていないのか、など気になることも多いのではないでしょうか。
美しい肌に整えるためのスキンケアの一般的なルールはあるものの、医師や美容家の意見や雑誌の特集をチェックすると「え?真逆のことを言っている」ということもしばしば。実は、美容には「絶対にコレが正しい!」という医学的根拠がない場合も多いのです。
そこで、今回は美容にまつわる素朴な疑問や、人にはなかなか聞けないスキンケア用語や知識を紹介します。本記事で紹介するAnswerも、あくまでライターがさまざまな美容情報から見つけた回答ですので、絶対に正しいと思わず、今のスキンケアの参考にしてくださいね。
素朴な疑問あれこれ
洗顔にまつわる疑問
朝晩の洗顔料はどんなタイプを使っていますか?石鹸派or洗顔料派orノー洗顔料派?洗顔の気になる疑問にお答えします。
純石鹸VSアミノ酸系洗顔料!どちらがおすすめ?
まず洗顔料に含まれる界面活性剤について理解しましょう。界面活性剤は洗浄成分としての役目と、水と油を混ぜ合わせる乳化剤の役目を持っています。界面活性剤=洗浄成分の洗浄力が高いほど、肌に本来必要な皮脂を洗い流してしまい、肌のうるおいが奪われる結果に。特に洗浄力が高いのが、石油系の合成界面活性剤です。
そこで登場するのが、天然由来の界面活性剤で、しかも肌と同じ弱酸性の「純石鹸」と、洗浄力が穏やかな「アミノ酸系洗浄剤の洗顔料」です。純石鹸については、アトピー肌の人が皮膚科医にすすめられたという口コミを目にする機会も多いことでしょう。
ところが、石鹸はアルカリ性で脱脂力が高く、乾燥肌や敏感肌はアミノ酸系洗浄剤が良いという意見も。そうかと思えば、アミノ酸系洗浄成分は合成界面活性剤だから肌に残って良くない!だから純石鹸が良いとする声もあり、いったいどちらが正しいのかわからなくなってしまいますよね。
皮膚科医や美容家の間でも意見が分かれる疑問なので、まずは「自分の肌で試して、より肌悩みを解決できたアイテムを使う」のが良いのではないでしょうか。純石鹸もアミノ酸系洗浄剤も、石油系合成洗浄剤と比べて肌のうるおいを守れるアイテムであることに、変わりはありません。
朝起きたときは水洗顔だけでいい?
一晩眠った肌には、寝ている間にかいた汗、皮脂汚れ、布団のほこり、前日のスキンケア成分が酸化した成分など、たくさんの汚れがついています。肌の乾燥がひどくて、カサカサがひどい・水さえもしみるという状態でない限り、基本的には洗顔料を使用しましょう。
きちんと汚れを取り去った肌のほうが、基礎化粧品の保湿・美容成分がしっかり浸透しますよ。
化粧水にまつわる疑問
肌の土台を整える化粧水にまつわる疑問を見ていきましょう。
化粧水を浴びるように使う、コットンパックをするのは正しい?
化粧水は、肌の一番外側にある角層にうるおいと保湿成分を届けるアイテム。バシャバシャと使ったほうが「肌がたっぷりうるおう」と考えている人も多いのですが、実は、角層に浸透する水分の量には限りがあります。したがって一般的には100円~500円玉大程度を使用すれば十分です。それ以上使っても、意味はありません。
コットンパックは、乾燥でかたくなった肌を柔らかくして、次のスキンケアアイテムの浸透を助ける意味では有用です。しかし、長時間行うと、コットンの化粧水が蒸発して、乾燥したコットンに肌の水分を奪わたり、角層がふやけすぎて、肌内部の保湿成分を失う原因になるので注意しましょう。
化粧水は手とコットンどっちでつけるのが正しい?
どちらも正しいですが、拭き取り化粧水を除いて、「手」で化粧水をなじませるほうがおすすめです。ハンドプレスで化粧水を馴染ませれば、手の体温で化粧水が温まって、浸透がUPするメリットがありますよ。
コットンの場合、どんなにやさしく化粧水をつけているつもりでも、コットンによる摩擦で肌を傷つけて、乾燥やシミ、しわなどのトラブルにつながりかねません。
美容液にまつわる疑問
美容液は、肌の悩みに合わせて、普段のスキンケアにプラスしている人も多いのでは?使い方に関する疑問をチェック!
美容液を2種類以上使うときの順番は?
より水分が多い美容液を先に使います。油分が多い美容液を先に使用してしまうと、美容液に含まれる油分が、次に使う美容液の浸透を妨げてしまうからです。
美容液は高いから、薄くつけて節約してもいい?
高価格帯が多い美容液。節約したい気持ちはわかりますが、メーカー推奨の使用量を守りましょう。推奨量を使ってはじめて効果が得られるように、成分設計されているからです。
乳液&クリームにまつわる疑問
乳液やクリームの使い分けに悩んだことはありませんか?乳液やクリームの疑問にお答えします。
乳液とクリームは両方必要?
必ずしも両方必要ではありません。以下のように使い分けてみてはいかがでしょうか。
【乳液はこんなときに】
- 脂性肌
- さっぱりした使用感が好き
- 肌の乾燥がひどくない時期に
【クリームはこんなときに】
- 乾燥肌
- こっくりリッチな使用感が好き
- 冬の乾燥がひどいときに
【どっちも使うなら】
- 乳液を顔全体に塗る
- クリームは乾燥がひどい部分にのみ重ね付け
乾燥時期はたっぷりクリームをつけるのが良い?
乾燥して、肌がカサついたり粉をふいたりすると、クリームをたっぷり塗ったほうが良いのか悩みますよね。基本は、メーカー推奨量を守り、乾燥する部分や乾燥がひどい部分にのみ重ね付けをするのが良いでしょう。あまりたっぷりつけ過ぎると、肌にほこりやゴミが付着したり、ニキビや吹き出物の原因になったりします。
普段使っているアイテムで乾燥が防げないと感じたら、より保湿力が高いアイテムに切り替えるのもおすすめ。
肌にまつわる疑問
肌に関する用語の意味を正しく理解していますか?基本用語をおさえておきましょう。
「バリア機能」ってそもそも何?
「バリア機能」とは、肌を外的刺激(ほこり、紫外線、ウイルスなど)から守る肌の防御機能のこと。バリア機能が正常に働くには、肌のうるおいが大切です。角層内に充分に保湿成分があり、うるおいをキープできること・皮脂と汗が混ざってできる天然のクリーム「皮脂膜」が肌表面にあることが大切です。
「肌の奥まで浸透」の肌の奥ってどこ?
化粧品の広告やパッケージに記載された「肌の奥まで浸透」という表示。さらにパッケージなどをよく見ると、小さい文字で「肌の奥とは、角層のこと」といった注意書きがされています。
肌の一番外側にあるのが表皮で、表皮内の一番上にあるのが角層です。角層は0.02mmほど。したがって、化粧品に配合されたコラーゲンやヒアルロン酸が、肌内にもともとあるコラーゲンなどと同じ働きをするのではないことを知っておましょう。
ちなみに、肌の弾力やハリにかかせないコラーゲンやヒアルロン酸は、表皮の下の「真皮」内にあります。
化粧品アイテムにまつわる疑問
化粧品の選び方や保管方法、素朴な疑問2つにお答えします。
無添加やオーガニックが肌にやさしいの?
無添加やオーガニックという響きは、肌にやさしいイメージがありますが、必ずしも肌に良いというわけではありません。無添加やオーガニックの明確な基準はないためです。無添加やオーガニックをPRしながらも、実は化学成分たっぷりなんてことも。
また、敏感肌の場合、植物エキスが肌の刺激になる場合もあります。肌に合う・肌悩みを解決できる・好みの使用感など、肌に合わせて自分なりの基準を持つことが大切です。
暑い季節は化粧品は冷蔵保存する?
基本は常温で保存しましょう。化粧品は高温・多湿の環境に保存するのは良くありません。しかし、気温が高いからと言って化粧品を冷蔵保存すると、成分が結晶化したり分離したりする場合があります。どうしても冷蔵保存したい場合は、メーカーに問い合わせをすると良いでしょう。
スキンケアの基本をおさえて美肌を目指そう
「なんとなくスキンケアをしている」だけでは、理想の肌には近づけません。さまざまな美容情報で、スキンケアの基本をチェックすることが大切です。肌悩みが一向に改善しないときは、化粧品の選び方やケア方法が間違っている可能性もあります。
「これって正しいの?」と考えながらスキンケアに取り組んで、自分にぴったりのアイテムや美容法を見つけましょう。
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教育、出版業界を経てフリーライターに。スタンダードな美容法からマニアックな健康法まで、情報収集・実践するのがライフワーク。キレイ&健康でありたいと願う女性をサポートできる情報を発信していきます。