ダイエットを成功させるために知っておきたい「ダイエットの基本」
「今年こそはダイエットに成功したい!」そう思っている方も多いのではないでしょうか。
そのためには、まず「ダイエットの基本」を頭に入れておく必要があります。
そこで今回は、ダイエットを成功させるために是非知っておきたいダイエットの基本についてお伝えします。
- 2021-01-13
- 町田晋一
「ダイエット」にまつわる誤解
まずは「ダイエット」とは何かについてお伝えしていきましょう。
皆さんは「ダイエット」について正しく理解できていますでしょうか。「ダイエット」というと体重を気にする方がいらっしゃいますが、ダイエットとは体重を減らすことではありません!体重を減らすのは「減量」であって、「ダイエット」ではありません。
体重というのは体脂肪量だけでなく、カラダに必要な筋肉量や水分量、骨量、内臓の重さなども含まれています。そのため、体重ばかり気にすると、体脂肪よりもカラダに必要な筋肉量や骨量など、いわゆる除脂肪体重が減っている可能性があり、却って太りやすいカラダになってしまいます。また、そればかりか、健康面でもマイナスな影響を与えてしまう可能性もあります。
「ダイエット」とは、体脂肪量を減らして健康的に痩せることを言います。「ダイエット」と「減量」は全く違うものであるということを、まずは理解しておきましょう。
「ダイエット」で行うべきことはたった2つだけ!
「体脂肪量を減らして健康的に痩せることがダイエットである」とお伝えしましたが、それではダイエットを成功させるには何をしたらよいのでしょうか?
ダイエットで行うべきことは、たった2つだけです!それは、「体脂肪を減らすこと」と「体脂肪を増やさないようにすること」の2つです。この2つを行っていけば、体脂肪を減らすことができます!
しかし、わかっていてもいざ実践してみると、「なかなかうまくいかない…」というのが現状ではないでしょうか。
そこで、「体脂肪を減らす方法」と「体脂肪を増やさないようにする方法」について具体的にお伝えしていきます。
体脂肪を減らす方法
「体脂肪を減らす運動」として、有酸素運動が有効であることは多くの人に知られています。確かに有酸素運動は、脂肪をエネルギーとして使うので、体脂肪を減らすには有効です。
しかし、有酸素運動だけを行うよりは、筋トレと組み合わせて行った方が効率良く体脂肪を減らすことができます。
その際のポイントは、筋トレ直後に有酸素運動を行うことです。なぜなら、筋トレ直後は脂肪が分解され始めるタイミングだからです。
筋トレが終わったタイミングで有酸素運動を行えば、分解された脂肪が即座にエネルギーとして使われるようになるのです。ですから20分も行わなくても、有酸素運動で体脂肪を減らすことができると言えます。
脂肪分解を促進させるには、筋トレで「成長ホルモン」の分泌を促すようにするとより効果的です。
「成長ホルモン」とは、脳下垂体前葉というところから分泌されるホルモンで、「成長作用」と「代謝作用」の2つの作用があります。「成長作用」とは、その名の通り筋肉や骨の成長を促す作用です。一方の「代謝作用」には、更に3つの作用があります。
1つは、糖質や脂質の代謝を促す作用です。もう一つは、肝臓内のグリコーゲンを分解して、血中へのグルコース(糖質)放出を促進させることで血糖値を一定に保とうとする「抗インスリン作用」です。そして脂肪細胞の脂肪を分解して血中への遊離脂肪酸動員を促進させる「脂肪分解作用」です。
しかし、ただ筋トレをしても成長ホルモンは分泌されません!成長ホルモンの分泌を促すには、血中に乳酸を蓄積させる必要があります。
そのためには、10回前後反復可能な強度で、セット数多めに、セット間の休憩は短めにして筋トレを行うようにします。
体脂肪を増やさないようにする方法
それでは、「体脂肪を増やさないようにする」にはどうしたらよいのでしょうか。それにはやはり、「食事の摂り方」がポイントとなります。
食事を摂る際、「カロリー」ではなく「血糖値」に着目するようにしましょう。血糖値が急激に上昇してしまうと、血糖下降ホルモンである「インスリン」が分泌されるようになります。このインスリンは、血糖値を下げる働きの他、脂肪合成を促進するという働きも持っているのです。
そのため余ってエネルギーとして使われない糖は、インスリンによって中性脂肪というかたちで、脂肪細胞に蓄えられてしまうことになります。「甘い食べ物や飲み物を摂ると太りやすい」と言われるのは、血糖値の急上昇によって分泌されたインスリンが、余分な糖を中性脂肪として脂肪細胞に蓄えてしまうからです。
甘いモノに含まれる単糖類や二糖類は体内に素早く吸収されるため、血糖値が急激に上昇してしまうのです。それに対して、食物繊維は血糖値の上昇が緩やかで、その上満腹感ももたらします。そのため、体脂肪を増やさないようにするには、海藻類やこんにゃく類、野菜などに含まれる食物繊維を積極的に摂るとよいでしょう。
また、血糖値が下がり過ぎてしまってもダイエットにマイナスです。
血糖値が低下すると、血糖上昇ホルモンである「コルチゾール」が分泌されます。すると、コルチゾールは筋タンパクを分解させてまでエネルギーを作り出そうとします。その結果、筋肉量が低下してしまうので基礎代謝も低下し、太りやすいカラダにしてしまいます。
空腹時間が長くなってしまうと、血糖値の低下を招きやすくなります。そのため血糖値の低下を最小限に抑えるためには、1日三食を規則正しく摂ることが必要と言えます。
ダイエットがうまくいかない理由
今回はダイエットを成功させるために必要な、「ダイエットの基本」についてお伝えしました。ダイエットで行うべきことは、「体脂肪を減らすこと」と「体脂肪を増やさないようにすること」の2つだけです。
「ダイエットがうまくいかない…」という方、「アレもしなきゃ、コレもしなきゃ…」とダイエットを複雑に考え過ぎていませんか?何事にも言えますが、欲張りすぎると結局何も手に入れることができません。
まずは「ダイエットの基本」に還って、改めてダイエットに取り組んでみてはいかがでしょうか。
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お腹痩せトレーナー。 1972年埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。 東京都渋谷区・新宿区のパーソナルジムで、ぽっこりお腹に悩む女性のお腹痩せ成功をサポートしている。食事制限をしない、無理なくお腹瘦せできる独自のメソッドを提唱。 これまでぽっこりお腹に悩んでいた女性の腹囲を、2ヶ月で平均−5.6㎝のお腹痩せ成功に導く。 パーソナルトレーニング指導歴23年。