「美の秘訣は?」「何もしてません」のカラクリに、30代になって気が付いた【30代のリアル美容#16】
テレビや雑誌のインタビューで美しい女優さんが「美の秘訣はなんですか?」と聞かれて「特別なことは何もしていません」と答えているのを見聞きしたことがありませんか?20代の頃はアレを見て『なんで隠すんだ!本当はいろいろしているくせに!!』なんて思っていた私ですが、30代になり、そのカラクリに気が付いたのです。
そこで今回は「美しい人が言う『何もしていない』」の真意について、分析したいと思います。美と健康に良い様々なことを生活に取り入れた上で、心の底から「何もしていない」と言えるようになったら、まるで女優のような神々しいオーラが、自然と内からあふれ出るかもしれません。
- 2019-05-17
- 橘 美波 byBirth編集部
MC「美しさの秘訣を教えて下さい」女優「私、特別なことは何もしてません」
25歳位までの私は『隠さないで教えてくれたらいいのに』と思いながら見ていた
「芸能界は友達と言えどもライバルだから、本当に行っている美容法や腕の良いエステティシャン・ドクターなどの情報は交換しない」と、モデルをしている友達が言っていた。
大学時代、赤文字雑誌の読者モデルをしていた私。あの頃を振り返るとプロではなく読者の世界でもそれは顕著で、ロケバス内でお菓子を「○○ちゃん、痩せてるんだし食べなよ~」と食べさせ、周囲を太らせようとする子もいたくらい。だからこそプロ同士では、「キレイになる秘訣」を教えないのは意地悪などではなく、当たり前のことなのだと認識していたんです。
そのため、当然テレビや雑誌で女優さんが、
女優「特別なことは何もしてないですよ。ストレスを溜めたくないから、好きなときに好きなものを食べるし、運動も苦手なんです(笑)」
MC「えー!それでそのスタイルなんですかー!羨ましい!」
なんていう会話を繰り広げているときも『茶番だ』と思いつつも、『教えてくれたらいいのに。けど、ここで話したら視聴者のみでなく、ライバルにも教えることになっちゃうもんね』なんて勝手に納得をしていたもの。
27歳くらいから「本当に何もしてない」人と「何かをしている」人の差が出てきて気が付いたこと
何かしてる子でも「特別なこと」はしていないんだ!!
そんな考えが覆されたのが、27歳位の頃。良く「25歳がお肌の曲がり角」とか「25を過ぎると老いを感じる」とか、25歳をターニングポイントに設定したキャッチを見かけますが、25歳なんてとうに過ぎて、今年33歳を迎える私の体感としては、「老ける人」と「若々しい人」の差が表面化したのがまさに、27歳だと思うのです。
そしてその頃に、お手入れ方法の話をしたり、生活の様子を観察したりしたら、下記のような傾向がありました。
変わらずハリのある肌をしている人
煙草を吸わない、良く寝る、年齢に合ったブランドの化粧水・(美容液)・乳液を朝晩適量ムラなく塗っている、アイクリームを使用している、メイクやクレンジングを丁寧にしている、手や首もスキンケアをする。
毛穴や小ジワが目立って「なんだか老けたな」と思う人
ヘビースモーカー、深夜まで飲み会に参加、ストレスのたまる環境にいる、化粧水のみでケアすることもあり、スキンケアはさっさっとつけるだけ、メイクやクレンジングが雑で摩擦が大きい、顔しかスキンケアをしない。
※全員にすべてが当てはまるわけではありません。あくまで「橘リサーチ」の結果見つけた傾向です。「これは当てはまるけどこれは違う」という人も多数いらっしゃいます。
どうでしょう。前者の人って、いわゆる「特別なこと」をしていないと思うのは私だけでしょうか?ですが、後者の人からしたら、もしかして「特別」なのかも。
ちなみに私は…?言わずもがな。私の中で特別な「パーソナルトレーニング」「頻繁なエステ通い」「クリニックへ通う」等はしていませんが、みなさんの予想通り「色々」してますよ。(笑)
「当たり前なこと」と「特別なこと」の境界線は人それぞれ
“モテ”に例えてみるならば…?!
つまり、私は気が付きました。「当たり前のこと」と「特別なこと」の境界線は人それぞれで、女優さんなど「何もしていないけれど美しい人」は、「特別」のハードルが高いのだと。
この理論を“モテ”に例えた場合、
- 1人にナンパされたりLINEを聞かれたりしたら“モテ”た!と思うAさん
- たくさんの人に立て続けに声をかけたれたら“モテ”た!と思うBさん
- 同じ人に頻繁にデートに誘われたら“モテ”た!と思うCさん
- 複数人にデートに誘われたら“モテ”た!と思うDさん
- 結婚前提の交際を申し込まれて初めて“モテ”た!と思うEさん
がいたとしましょう。
これらはみんなそれぞれの視点では正解だけど、明らかに“モテ”のハードルが違うことがわかりますよね?「美の秘訣」も、これと同じなのではないでしょか。
つまり女優は「ケチ」でも「内緒にしたい」わけでもなかった!
自分にとって「特別なこと」をしていなかっただけなんだ
すなわち女優が「美の秘訣」を問われた際に「何もしていない」と答えたのは、嘘でもケチでもなく、心からの本音だったのではないか?と私はこのとき気が付きました。
綺麗でいることが仕事の彼女たちにとっては、食事制限もジョギングなど軽めの運動も、エステや美容鍼・クリニックに通うのも何もかもが当たり前。だから「特別なことはしていない」し、「ストレスのたまるような努力もしていない」んです。だって、これらはすべて生活の一部だから。
SNSブームでの「公開」トレンドも“リアル”は不明。だって「当たり前」だから公開するようなことではない
近年はSNSブームで、整形のクリニックと施術内容、トレーニングジムやトレーナーさん、使用しているスキンケアなどを公開するモデルさんも増えてきているけれど、「PR」マークがついていたり、「大人の事情」が働いていたりするため真意は不明。
それに、本当に知りたい「スキンケアのタイミング」、「ストレッチの内容」、「日々の食事」…のようなそんな細かい“リアル”は不明のまま。だって、それらは彼女たちにとっては当たり前のことすぎて、わざわざSNSを通して世界に発信すべきことではないのですから!
“やせ我慢”や“隠したい精神”ではなく、心の底から「何もしてない」と思えたら
本当の意味で美しい大人女性になれる!明るい未来が見えるかも?!
このような結果からわかったのは、『色々している』なんて偉そうに記事に書いている私は、本当に綺麗な人たちから見たら、まだまだ何もしていないに等しいということ。
実際好きなときに好きなもの(スナック菓子、ファーストフードも)を本当に食べているし、炭水化物が大好きだし、ぬるめの半身浴より熱めの全身浴が好きだし、トレーニングは嫌いだし…。「だから血管ブスなんだよ(※詳しくは【30代のリアル美容#12】参照)」と突っ込みたくなることばかりの私の生活。
だからこそ目指すは、心の底から「え?この連載に書くことなんてないわよ?だって、書けるようなこと何もしてないもの」と思える女性。そんな自分になれる日まで、恥ずかしがらのドヤ顔で、「私がしている特別なこと」を発信し続けます。
そしていつしかその「特別なこと」が「当たり前」になれる日がきたら…次はなにを書こうかな。
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橘 美波 byBirth編集部byBirth編集部 マネージャー
1986年生まれ。立ち上げ時よりbyBirth(旧GODMake.)へ携わり、大好きな美容・コスメを仕事に。 30代の働く女性ならではの独自の美容法や、話題の美容情報をリアルな目線で配信。