敏感肌でも安心?オーガニックコスメと無添加コスメの違いとは
敏感肌の人に人気があるオーガニックコスメや無添加化粧品。この2つの違いについて説明しながら、敏感肌の人がスキンケアを選ぶときに注意したいことについてまとめています。
- 2019-01-27
- 清水真紀
最近、オーガニックコスメやビーガンコスメ、無添加コスメなど肌に優しいイメージのある化粧品が増えています。敏感肌だけど、オーガニックコスメだから、安心!と思っていませんか。実はこうした低刺激の化粧品でも、肌トラブルを起こす可能性はゼロではないのです。
ここではオーガニックコスメや無添加コスメなどの違いと、敏感肌の方のための化粧品選びについて詳しくお話しします。
そもそもオーガニックコスメとは?
「オーガニック」とは化学肥料や化学農薬を使わない有機栽培のこと。オーガニックコスメとは「有機栽培で育てられた植物性の原料を使用して作られたコスメ」ということになります。
また、オーガニックコスメには肌に刺激を与える可能性がある石油由来の合成成分なども入っていません。石油系界面活性剤や合成香料、合成ポリマー、ケミカルな防腐剤などを使用していないので、こうした意味では敏感肌に適していると言えるでしょう。
海外ではオーガニックコスメとして販売するには、認証機関における厳格な基準を満たさなければなりません。主な認証機関には以下のようなものがあります。
- ECOCERT エコサート(フランス)
- COSMEBIO コスメビオ(フランス)
- demeter デメター(ドイツ)
- BDIH(ドイツ)
認証を受けるためには、原料が有機栽培の植物性のものであることはもちろん、容器がリサイクル可能であることや流通経路や手段が環境に配慮されているかどうかなど、さまざまな決まりがあります。
ヨーロッパではこうした機関の認証を受けたオーガニックコスメが、自然派食品を扱うお店などで売られているのです。
しかし、日本には化粧品に関するオーガニック認定基準がありません。そのため日本で売られているオーガニック化粧品は、海外の認証機関の認定を受けているものか、メーカーが自主的に有機原料を使って製造しているものということになります。
ヴィーガンコスメとは?
本来、ヴィーガンとは肉のほか乳製品や卵なども食べない「完全菜食主義者」のこと。
ヴィーガンコスメとは、植物性の原料を主成分とし、ミツロウやはちみつ、ヤシ油といった動物の副産物を一切使用しないコスメを指しています。
ヴィーガンコスメのメーカーは動物を使った実験もしていません。動物愛護を訴えるセレブやベジタリアン、ヴィーガンの食生活を送っている人から愛用されているようです。
ヴィーガンコスメも原料は植物由来で、肌に刺激を与える成分は不使用。ただし、植物性の原料が100%有機栽培のものであるとは限りません。
オーガニックコスメなら敏感肌でも安心!とは限らない
有機栽培で育てられた植物性原料であっても、肌質によってはアレルギーなどを起こすことも考えられます。例えば日本で古くからお椀など漆器の塗料として使われているうるし。うるしにかぶれる人はたくさんいますが、うるしも植物性の素材ですよね。
同じようにオーガニックコスメでも、使用されている植物性の原料が肌に合わないということは考えられます。合成成分よりは低刺激であると考えることはできますが、誰にとっても安心とは限らないのです。
オーガニックコスメだから安心とやみくもに信じてしまわずに、新しいコスメを使うときは、まずサンプルをもらって試してみる、パッチテストをしてから使用するといった配慮が必要です。
オーガニックコスメのリラックス効果
オーガニックコスメは天然成分を配合しているため、原料そのものが持つ香りを楽しむことができます。なかにはリラックス効果や美肌効果が期待できる天然の精油を使用しているものも。
いい香りのコスメを使うことで、気持ちがほぐれ、リラックスできると感じたことのある方も多いはず。このようなリラックス効果もオーガニックコスメの長所のひとつです。
無添加コスメの定義とは?
では、無添加化粧品についてはどうでしょうか。無添加というのは「使用していない」という意味。大切なのは「どんな原料・成分を使用していないのか」という点です。
例えば、無添加化粧品の代表格であるファンケル化粧品は「防腐剤・香料・合成素材・石油系界面活性剤・紫外線吸収剤」の5つの成分が無添加。
このような成分は肌にとって刺激となる可能性があるだけではなく、同時に配合されている美容成分の働きを妨げる恐れもあると言われています。
その他にもシリコンやエタノール、アルコールなども「無添加」と謳われることが多い成分。ただし、防腐剤であるパラベンだけを使用せずに作った化粧品を「(パラベン)無添加!」と書いているものもあるので注意が必要です。
「どんな成分を使用していないか」はメーカーによって異なり、「無添加化粧品」としての厳格な決まりはありません。
でも、自分にとって刺激となる成分が分かっていれば、その成分が入っていない「無添加コスメ」はスキンケアに役立ってくれるはず。その点をしっかり見極めて選ぶようにしましょう。
合成成分=絶対的に肌に悪い!とは限らない
化学的に合成された成分が必ずしも肌にとって悪影響を与えるとは限りません。
例えば界面活性剤。クレンジング剤などに使われる水性の原料と油性の原料を分離させることなく混ぜ合わせるもので、使用することで摩擦を減らすことができます。
また、防腐剤を使用しないと成分が変質し、肌にとってかえって刺激を与えることも。防腐剤や界面活性剤はその種類や配合量、バランスなどを工夫すれば、肌にとって負担となることはありません。
市販の敏感肌用化粧品は、この点に配慮されて作られているものがほとんど。あまり神経質に合成成分を避けることはないでしょう。
見た目を良くするための色素や、人工的な香りをつけるための香料などは、化粧品にとってなくてもいい添加物。でも、肌を守るために使用されている合成成分があるということも覚えておきたいですね!
敏感肌の人がスキンケアを選ぶときに重視すべきこと
どんなに肌に優しいと言われている化粧品でも、あなたの肌に合うかどうかは分かりません。
オーガニックコスメでリラックスしながらスキンケアをすることで肌にいい影響を与えることもあれば、厳選された合成成分を使用した敏感肌化粧品を使った方が肌の調子がよくなるということも考えられます。
敏感肌の方はオーガニックコスメでも無添加化粧品でもいきなり現品買いするのではなく、自分の肌に合うかどうか確かめてから、本格的にスキンケアに取り入れることが大切。
サンプルやトライアルセットなどを駆使しつつ、トライ&エラーを繰り返しながら、あなたにあったスキンケアを見つけてみてください!
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10代のころはニキビに悩み、20代から徹底して紫外線対策を行ってきたせいか、アラフォー世代になっても10歳以上若く見られることがある美容ライター。あらゆる肌トラブルを克服してきたのが強みです。趣味と化しているアンチエイジングケアを皆さんと共有していきます!最近のブームはヨガとルーシーダットン、瞑想。