暮らしを豊かにするヒントを見つけませんか？

便利さを追求した代わりに、大切な何かを忘れてきたような気がする…。そんな思いを抱えているのなら、現在のライフスタイルを見つめ直してみませんか？

自然と調和し、独自の文化を築いてきたアメリカ先住民、ネイティブ･アメリカン。彼らの思想の礎には“地球の上をそっと歩くように、バランスと調和を大切にして暮らす”というものがあります。数奇な運命にありながらも、強く逞しく生きる姿は美しささえ感じさせます。

ネイティブ･アメリカンの言葉は、時間に追われ、人の評価や顔色を伺うことが癖になってしまった私たちの心に沁みるものばかり。お気に入りの言葉を心のノートにそっと記して、豊かな暮らしを始めましょう。

暮らしを豊かにするヒントは、ネイティブ･アメリカンが教えてくれる。彼らの教えの中にある、いくつかの言葉をご紹介します。

最後の木が枯れ、川が汚染され、最後の魚が釣り上げられて…

「最後の木が枯れ、川が汚染され、最後の魚が釣り上げられてはじめて、人間はお金を食べることができないことに気がつくものだ。」

私たちは、様々なものを必要以上に消費することに慣れてしまいました。消費することばかりに気を取られ、創造することを疎かにしてはいませんか？

ネイティブ･アメリカンは、あまりに狭い視野を持ち、限られた価値観の中で生きる私たちに語りかけます。生きるとは何か、守るべきものは何なのか。深く呼吸をし、消費し、消費される生活にピリオドを打つことで、暮らしは豊かになるのかもしれません。

お前は聞こえてはいるけど、聴いてはいない。お前は見えてはいるけど…

「お前は聞こえてはいるけど、聴いてはいない。お前は見えてはいるけど、視えてはいない。お前は話してはいるけど、本当の事は伝えていない。」

ネイティブ･アメリカンの言葉は、ときに私たちにとって耳が痛いものもあります。この言葉も、その中のひとつ。

取り繕うことに必死で、本当のことを聞こうとも、見ようとも、伝えようともしていない。ネイティブ･アメリカンは、大事なことを忘れてしまった私たちの心を見透かしているのです。

相手の心に寄り添うことは、自分の心に耳を傾けることでもあります。今こそ、あなたの本当の気持ちを伝えてみませんか？

かんしゃくを起こすと、友人を失う。嘘をつくと…

「かんしゃくを起こすと、友人を失う。嘘をつくと、自分自身を失う。」

ネイティブ･アメリカンは、自分たちの価値観を押しつけることはありません。ただ、人間の本質を冷静に見抜くことに長けているのです。

嘘をついてはいけない理由を、今になってやっと確認できた気がします。嘘をつくと、自分自身を失うことになる。人生において何よりも怖いことは、自分自身を失うことなのかもしれません。

土地は先祖からの授かりものではなく…

「土地は先祖からの授かりものではなく、子供たちからの預かりもの。」

これは、自然と調和しながら生きるネイティブ･アメリカンの根底を、端的に捉えた言葉ではないでしょうか。

ネイティブ･アメリカンの言葉から読みとれるのは、子供たちを守る気持ちです。子供たちから預かっている土地を、良い状態で返すために大切にしているのです。自然を愛し、人を敬う気持ちを忘れない彼らと同じ気持ちでいられたら、地球は今よりずっと良い状態を保てたのかもしれません…。

泣くことを恐れるな。涙は…

「泣くことを恐れるな。涙はこころの痛みを流し去ってくれるのだから。」

泣くことはいけないことではないと、改めて教えてくれる優しい言葉です。彼らは、一体どれだけの涙を流してきたのでしょう。

私たちは、大人になるにつれて泣くことを避けるようになります。弱みを見せることを恐れ、心の痛みから目を背けてばかりいると、いつか心が壊れてしまいます。

泣くことを恐れず、自分の弱さをも愛してあげましょう。

シンプルなのに温かい言葉から学ぶもの

ネイティブ･アメリカンに対して起こった悲劇を、最も破壊的な歴史だと主張する学者もいます。彼らは、命とともに習慣や伝統、精神の多くを奪われました。

彼らの言葉は、そんな悲劇をも飛び越え私たちの心に語りかけます。人と違うことを容認し、さらには賞賛して生きてきたネイティブ･アメリカン。彼らは、私たちよりずっと進んだ考えを持って生きているのかもしれません。