水をたくさん飲んだ方が美容に良い?「水にまつわる俗説」の真偽とは?!
少し前に、「美容のために1日2リットル水を飲む」というのが流行しましたよね。結局真偽はどちらなの…?それが分からないまま、なんとなく水を飲んでいる方もいるかと思います。そこで今回は、水にまつわる俗説について探っていこうと思います。
- 2018-02-08
- 西田彩花
健康に欠かせない”水”。どう付き合っていくべきなの?
水を飲むという行為は、当たり前のように毎日行っているかと思います。そのときはあまり意識しないかもしれませんが、水を飲む理由は主に「喉が渇いたから」でしょう。それではなぜ、喉が渇いたと感じるのでしょうか?
それはズバリ、生命活動に必要なものだから。水分は、食べ物のように脂肪として蓄えることができません。不足すると脱水症状を起こし、命にもかかわりますよね。生命維持のためにも、水分はとても大切なものなのです。ということは、健康や美容にも深い関係性があります。
水にまつわる俗説はたくさんあります。一昔前、モデルさんが「美容のために1日2リットル水を飲むようにしている」と言っていることがありました。それを聞いて、たくさん水を飲むようにした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そういった俗説は、果たして本当なのでしょうか。健康や美容はもちろん、生命活動にも欠かせない”水”との付き合い方を考えてみましょう。
① 必要な水分量は1日によって違う
まず、冒頭から挙げている「1日2リットル」というものについてです。結論から言うと、必ず2リットル飲まなくてはならないということはないのです。
気温が高い夏やよく運動した日など、いつもより喉が乾くと感じる日はありませんか?それはとても自然なことで、身体が水分を欲しているということです。
また、その日に食べたものでも喉の乾き方が変わってきますよね。塩分やアルコールを多く摂ると喉が渇くのは、それらを排泄しようとするためです。つまり、日によって喉の乾き方は異なってきて、必要な水分量も変わってくるのです。
基本的には、「1日2リットル」のように水分摂取量を決める必要はないと考えて良いでしょう。
② 水を飲んだからといってデトックスにはならない
「水をたくさん飲むと毒素が出る」といった俗説もあります。水には洗い流すイメージがありますし、なんとなく、身体の中をキレイにしてくれそうですよね。しかし、水で全てを洗い流せるほど人間の身体は単純にできてはいません。
たくさんの水を飲むと汗が出て、毒素が出ているような気分になるかもしれません。しかし、汗に含まれるものは尿素や乳酸など。血液中の成分を少し含みますが、これらは毒素ではないのです。
水分をたくさん摂らないと肌の代謝が悪くなると思う方もいらっしゃるかもしれませんが、基本的には、肌の代謝はターンオーバーと関係があります。ターンオーバーが低下する理由は、成長ホルモンの低下や血行が悪くなることなどです。
また、水をたくさん飲んだからといって汗が増えるわけではありません。水をたくさん飲んで増えるのは尿です。汗は主に体温調節のためにあるのです。
③ 水をたくさん飲むことによる害とは?
水は無害だと思われがちですが、なんでも摂り過ぎは良くありません。水を飲み過ぎると尿が増えると前述しましたが、それはある程度までの量です。飲み過ぎると体内に溜まってむくんでしまったり、冷えの原因になってしまったりするのです。
「美容に良さそうだから」と、なんとなくたくさん水を飲んでいる方は、自分の身体と向き合ってみた方が良いかもしれませんね。
水はこうして飲む!日常生活から変えていこう
毎日に欠かせない水。俗説をいくつか挙げましたが、「それならどのように水を飲んだら良いの?」とお思いでしょう。
基本的には、身体が水分を欲しているとき、すなわち喉が渇いたときに飲むという方法で良いでしょう。必要以上に飲んでむくみの原因になってしまうのは避けたいですよね。
また、冷たい水を飲むと身体を冷やしてしまいがち。常温のものや温かい飲み物を飲む方がオススメですよ。
スポーツをした後やサウナに入った後にビールが欲しくなるという方もいらっしゃるでしょう。喉が渇いたときのアルコールは脱水を引き起こしてしまう場合もあるので、水を飲んでからビールを飲んだ方が良いでしょう。
また、ミネラルウォーターが美容に良いと思いがちですが、飲み過ぎると身体のバランスが崩れてしまうことも。適度に飲むことを心がけてくださいね。
高齢になると喉の渇きを感じにくくなるので、意識して飲んだ方が良いというのは念頭に置いておいた方が良いでしょう。
毎日飲むものだからこそ、きちんと知っておきたい!
このように、勘違いしがちな”水”の俗説があります。最初に述べたように、水は健康や美容だけでなく、生命活動にも大切なもの。単なる思い込みやイメージで飲んでいるとあまり良くないかもしれませんね。
毎日の生活から意識することが、一番の”キレイ”への近道です。”なんとなく”を改めて、きちんと水と向き合ってみてはいかがでしょうか。身近な”水”も、より考えて付き合っていくのが大切だといえるのです。
※筆者の個人的見解です。効果・効能を保証するものではありません。
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美容薬学検定1級、コスメコンシェルジュ(日本化粧品検定1級)、メイクアップアドバイザー検定資格保有。マスコミ系企業に就職中、美容資格をいくつか取得し、美容ライターとして活動を始める。キレイになりたい!と願うあなたに響くような情報をお届けできればと思います。