意外と知られていない「体幹エクササイズ」の基礎知識

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意外と知られていない「体幹エクササイズ」の基礎知識

「体幹エクササイズ」という言葉を知っていても、その効果とやり方については“知っているつもり”になっているのでは?
そこで今回は、体幹エクササイズに関する基礎知識をお伝えします。

そもそも「体幹」とは…

そもそも「体幹」とはどの部分を指すのか、ご存知でしょうか?

体幹は文字通り、「体の幹」のことで、胴体の部分を指しています。具体的には四肢(2本の腕と2本の脚)を除いた、お尻、お腹、背中、胸の部分が体幹と呼ばれています。

そもそも「体幹」とは
出典:byBirth

「体幹」を構成している筋肉

体幹の筋肉は、表層部にあるアウターマッスルと深層部にあるインナーマッスルの2つのグループに大別されます。

「腹直筋」、「外腹斜筋」、「脊柱起立筋」などは前者にあたり、体幹及び骨盤の動きに関与しています。

一方、後者には「腹横筋」、「内腹斜筋」、「多裂筋」、「横隔膜」などが存在し、体幹及び骨盤の安定性に関与しています。腹横筋、多裂筋、横隔膜は、骨盤底筋群と共に内臓周りの部分を取り囲んでおり、この部分のことを「腹腔」と呼んでいます。

「体幹エクササイズ」で得られる効果

それでは、体幹エクササイズでどのような効果が得られるのでしょうか?体幹エクササイズで得られる効果として、主に3つ挙げることができます。

効果1:姿勢が良くなる

体幹エクササイズで体幹部の筋肉が強化されると脊柱(背骨)が安定し、その結果脊柱がニュートラルな状態で維持されるので、姿勢を良くすることができます。

「脊柱のニュートラルな状態」というのは、脊柱が緩やかなS字状の弯曲を描いている状態です。具体的には体を横から見て、耳、肩、股関節(太ももの付け根)、膝関節の中心やや前方、そして外くるぶしのやや前方を結ぶラインが一直線となった状態です。

「正しい姿勢」というのは、脊柱がニュートラルな状態になっている姿勢のことを言います。

姿勢が良くなる
出典:byBirth

効果2:腰痛と肩こりの予防・解消

脊柱がニュートラルな状態になると姿勢が良くなるだけでなく、脊柱にかかる荷重や衝撃が分散されるようになります。

そのため腰痛や肩こりの予防・解消という効果も期待できるようになります。

効果3:お腹痩せ

姿勢が良くなるということは、猫背の姿勢も改善されるということです。

猫背の姿勢になると胸郭が下がり、それに伴い内臓が下垂して“ポッコリお腹”をもたらします。そのため、猫背の姿勢が改善されることで、お腹痩せしやすい状態になると言えます。

合わせて腹横筋や多裂筋、横隔膜などといった腹腔を囲んでいる筋肉を強化することで、腹腔内圧を高めることができるので、お腹痩せ効果も期待できます。

お腹痩せ
出典:byBirth

「体幹エクササイズ」を効果的に行うポイント

ここで体幹エクササイズを実際に行ってみましょう。今回ご紹介する体幹エクササイズは、おうちで簡単にできるものですので、是非トライしてみてください!

フローリングの上で行う場合は、ヨガマットもしくは大きめのバスタオルを敷いて行ってみてくださいね。

(1)プランク

プランク
出典:byBirth
  1. 肘を付いた腕立ての体勢を作ります。手の幅は肩幅程度に、肩の真下に肘が位置するようにします。
  2. 頭、肩、お尻、そして下腿部を結ぶラインが一直線の状態をキープします(写真赤線参照)。ちなみに「プランク」とは、「板」を意味しています。そのため、体で一枚の板を作るようにイメージして行ってみるとよいでしょう。

30から60秒を1分間の休憩を入れながら、3セット行いましょう。

このエクササイズを行うことで、脊柱の前後のバランスを整えることができます。そのため腰痛や肩こり解消はもちろんのこと、お腹痩せ効果が期待できます。

ポイント

落ちてくる腰を、お腹(腹横筋)で引き上げるようにすることが、腹横筋に効かせるコツです。

注意すべき点

腰またはお尻が上がり過ぎてしまわないように注意しましょう。腰を落とさないようにしようという意識が強すぎて、腰やお尻が上がり過ぎてしまうと、脊柱の一直線のラインが崩れてしまうので、却ってエクササイズ効果がダウンしてしまいます。

頭を上げてしまうと、頭から足まで結ぶラインが崩れてしまうばかりか、頸椎に負担がかかりやすい状態となってしまいます。そのため、頭を上げないように心がけましょう。

(2)サイドブリッジ

サイドブリッジ
出典:byBirth
  1. 肘を付いた横向きの体勢をとり、肘は肩の真下に位置するようにします。両脚を真っ直ぐに伸ばしたところから、両膝を直角に曲げます。
  2. 上の手は骨盤の横に添えて骨盤を持ち上げていき、床側の膝から肩を結ぶラインが一直線の状態をキープするようにします(写真赤線参照)。

左右それぞれ30~60秒間を3セット行います。

このエクササイズを行うことで、脊柱の左右のバランスを整えることができ、腰痛や肩こりの解消につなげることができます。また内・外腹斜筋に効くので、「くびれ」を作ることもできます。

ポイント

骨盤をしっかり引き上げることで、下になっている内・外腹斜筋などに効かせることができます。

注意すべき点

エクササイズ中、顔と骨盤は正面を向けるようにしましょう。骨盤がねじれた状態でサイドブリッジを行うと、ターゲットとする筋肉である内・外腹斜筋への効果がダウンしてしまうからです。

また、エクササイズ中は呼吸を止めずに自然な呼吸を心がけるようにしましょう。

エクササイズを効果につなげるコツ

体幹エクササイズ
出典:byBirth

今回は体幹エクササイズに関する基礎知識をお伝えしてきました。

体幹エクササイズに限らず、エクササイズはただ漠然と行うよりも、それを行うことでどのような効果が得られるのか、また効果につなげるにはどの点に気をつけてエクササイズを行うべきかを頭に入れた上で行うべきです。これがエクササイズを効果につなげるコツです!

このことを踏まえた上で、体幹エクササイズにトライしてみてください!

意外と知られていない「体幹エクササイズ」の基礎知識

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町田晋一

町田晋一パーソナルトレーナー

お腹痩せトレーナー。 1972年埼玉県浦和市(現さいたま市)生まれ。 東京都渋谷区・新宿区のパーソナルジムで、ぽっこりお腹に悩む女性のお腹痩せ成功をサポートしている。食事制限をしない、無理なくお腹瘦せできる独自のメソッドを提唱。 これまでぽっこりお腹に悩んでいた女性の腹囲を、2ヶ月で平均−5.6㎝のお腹痩せ成功に導く。 パーソナルトレーニング指導歴23年。

https://ameblo.jp/machi-log0812/